「図工美術の授業にカメラ」千歳の小学校で
2009年 06月 21日
さて、この授業を札幌からかけつけてくれた湯浅大吾さんが、北海道造形教育のメーリングリスト紹介してくれました。投稿された内容から転載させていただきます。(了解済み)
湯浅大吾@札幌です。私事ですが、 自校の研究会を1 週間前に控え、ボクサーに例えると試合前、減量苦も練習量もピークに達しいる時期に千歳まで見にいった甲斐があった授業でしたので、報告します。
題材名は「わくわくカーニバル」6年で、厚紙でつくった50cm四方位のフレームから学校周辺の風景をトリミングして、デジカメで撮影するというものでした。何しろ千歳小学校の立地環境が良い。神社と学校が隣接しているという札幌でも開拓の頃からの地域ではよく見る風景ですが、緑の量が違う。個人的にラグビーの試合でよく利用する青葉公園の丘陵地の麓にあり、清流ママチ川が流れ、素朴な子供たちとも相まっているだけで癒しの空間でした。野球のユニフォームやバイクのヘルメットで身を固めた子などもいて、フレームのデザインと環境、もって来たアイテムと遠近を生かした自分との絡みなど、高学年らしい見通しをもったアイディア溢れる造形活動でした。
ひたすら森を撮り続け、雲の切れ間から差し込む光の加減による効果から何十枚も撮った画像の中から1つを選ぶ子など、まさに感性を働かせる姿が見られる内容でした。
将来的には粘土や版画などと同じように写真も学習内 容に位置づけたいと考えるAPA鈴木さんの考えが実感を持って 共感できました。
授業後の話し合いにも良い話がありました。コミュニケーションがとれないハンディのある子にカメラを持たせたところ、教室の中のお気に入りの場所を撮り始め、その子がいつもなぜ教室の決まった場所で楽しそうに体を揺すっているのか、その子が何を見て楽しいと感じているのかが理解できたなど、興味深い話もありました。
授業後の飲み会に参加できないのが大変残念でしたが、今回も懐の深い岩崎先生の笑顔からいつもながらのパワーをもらいました。
(追記)
翌日、札幌でもAPAとの連携授業がされましたが、鈴木さんのお話によれば、すごくよかったとのこと。これもいずれ、APAの「瞬」で公開されるでしょうから、お待ちください!11月には岩見沢の「美術の授業にカメラ」が決まっています。
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