子どもにはよいおもちゃを(1)

子どもにはよいおもちゃを(1)_b0068572_2137454.jpg この写真は我が家の写真です。
 クリスマスが近くなりました。親バカな私たち夫婦はクリスマスプレゼントを買うのが楽しみです。
子どもが小さい頃は、「ろばのこ」という店で毎年クリスマスプレゼントを買っていました。ちゃっかり親に孫のおもちゃを買うなら「ろばの子」でとお願いしたこともありました。
 奮発して買ったスイスのネフ社の積木(創始者であるネフ氏が1958年に発表したものです。高校の美術の教科書でも紹介されていました。)は今は家の飾りとなっています。
「ろばの子」では良質なものだけを厳選し、提供しています。絵本も販売しています。私の好きな本「 センスオブワンダー」も置いています。
 私のまち北広島では、このような店が皆無。札幌のおもちゃの店に行っても、本当に悲しくなります。売れるキャラクターものがテレビと連動してあふれています。
 知育玩具と称して子どものために考えられているようなものもありますが、遊び方が限定されてしまい疑問が残ります。  
 シンプルなおもちゃこそ、子どもの想像力を刺激するでしょうし、そうやって創造力が育まれていくのではないでしょうか。
 「ろばの子」にはゲームも置いていますが、ボードやカードのゲームで色も美しい。ゲームをしていても対話が生まれます。
 市で予算をとって保育園や幼稚園、公民館などにこんな良質なおもちゃや絵本を提供できないかなあ。
 子どもに関する悲しい事件がおきるたびに、いろいろなことが論議されますが、生まれてから小学校にあがるまでのこの大切な時期こそ、子どもの環境をもっと大事にしなければいけないと思うのです。
 私の恩師である故伊藤隆一氏が、大学生のときに行った京都の研修旅行で、「東京でNIKI TIKIや北欧のインテリアや家具を置いてある店をぜひ見て来なさい」とおしゃってくれたことに感謝しています。その価値が今はよくわかります。親としても美術教師としても。

子どもにはよいおもちゃを(1)_b0068572_2158340.gif というわけで、親になった人には「ろばの子」に行くことをすすめています。幼稚園、保育園、小学校の先生にもぜひ訪ねて欲しい店です。
 オーナーの藤田春義さんは心の温かい方です。子育て支援の会でも「おもちゃに関する講演会」などをされています。

なお写真の中の人形は煙山泰子さん(KEM工房)という方が考案したおもちゃです。今年北海道の津別町に行ったとき、娘が前から欲しかったと言って買ったものです。
(このデザインは真似されています。これがオリジナルです。発表してから20年以上たっています。)

(追記)
 ここで紹介させていただいている「ろばのこ」は、2017年6月に札幌中央区に移転しました。

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子どもにはよいおもちゃを(2)
Commented by nagataku23 at 2004-12-11 23:42
ながたくです。
私は子どもミュージアムという団体に入っているので、ネフのつみきはしっています。http://www2.famille.ne.jp/~kobo/
それだけに生活科のおもちゃづくりはかなり力が入っています。
Commented by yumemasa at 2004-12-12 00:10
「子どもミュージアム」のサイトに行ってきました。そうそう、こんなことが大事なんですよね。ものすごく興味持ってしまいました。実は美術と自然をテーマにしたこんな活動センターができたらいいななんて夢を持っていたものですから。今の教育がだめと評論するのではなく、足りない部分を実際の行動で提案していく、素晴らしい!!ながたくさんが教えてくれたこと、正直「これだよ、これ!」って感じです。少々興奮気味の山崎でした。北広島市の公民館活動で少しですが協力させていただいているので、なんだかリアルに感じます。ながたくさん、よい活動していますね!
Commented by ながたく at 2004-12-12 01:42 x
http://www2.famille.ne.jp/~kobo/journal/
に僕の書いた物がのっています。
もしよろしければと思います。
Commented by yumemasa at 2004-12-12 02:01
読みましたよ。しっかり重要メンバーじゃないですか!子どもの活動と脳の発達の話は説得力がありますね。 hands-onのこともよくわかりました。今後の活動にも注目していきたいと思います。うーん、やりたいことが多くて困ってしまいます。
Commented by ながたく at 2004-12-12 11:30 x
つたない卒論ですが、送らせて頂きたいと思います。
また感想をいただければと思います。美術ではないですか・・・。
Commented by yumemasa at 2004-12-12 12:30
ありがとう!「なぜ学ぶのか」非常によい視点ですね。(これから読んでみます。)ここを抜きに考えていくと、いつのまにか、勉強することは、進学のための手段になってしまいますからね。ちまたにある高校入試が終わったら授業はもうしなくてよいという感覚はおかしいでしょ。
 実はここで紹介した「おもちゃ」は実は子どもの多様な「学び」をひらいていくという役割を持っているんですよね。
 それから美術だけ考えていてはだめでしょうね。狭くなってしまいますから。
Commented by ベネッセ嶋田です。 at 2004-12-19 04:29 x
ベネッセ嶋田です。先日はメールをいただきありがとうございました。なかなかコメントが書けずに申し訳ありませんでした。ずっと気になっていてようやく見れる時間ができました。いろいろ拝見しているうちに、このネフ社の積み木を見たとき、すごい!感性がぴったりだと思いました。実は、今日、こどものクリスマスのプレゼントで何を買おうか面白いものはないかといろいろ探索していくうちに、ネフの積み木に出会いました。値段に負けてしまったのですが、いつかはと思ってます。。。
Commented by yumemasa at 2004-12-19 07:36
嶋田さん、こちらこそ、コメントいろいろな記事につけていただいて、ありがとうございます。ネフの積木ははっきり言って簡単に手が出ないですよね。でもいつかは、こんなものを、と思っているうちに親としては、それに近いものを探すわけで、それも、また楽しいです。
しかし、ネフ社をはじめ、すぐれたおもちゃは使われなくなっても、こうやって飾っておけるんですよね。
Commented by kabu at 2005-05-12 19:41 x
トラックバックしていただき、ありがとうございました。
私もこのネフスピール、いつかは欲しいと思っています。以前、NHKの番組でおもちゃに詳しそうなおじさんが、このネフスピールで楽しそうに遊んで見せてくれているのを見たときは、おもしろいおじさんだとしか感じませんでしたが、おもちゃを勉強してみて、ネフの積み木の美しさやおもしろさを理解しました。やはり、よいおもちゃに関する情報を発信していくことって、必要だなと感じています。
Commented by yumemasa at 2005-05-12 21:11
ネフピース、考え方によっては高くないと思いました。私の娘が買った各種おもちゃ(ぬいぐるみやキャラクターものなど)は、大人になってもとっておくとは思えませんが,ネフピースなら大人になっても飾りとして楽しめますものね。
by yumemasa | 2004-12-11 22:05 | 子どもの文化環境 | Comments(10)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明