複製画で鑑賞授業(その2)
2010年 09月 19日
複製画による鑑賞授業は、他の学校でも実施することを考え、私の学校にある作品を貸し出す方法をとっています。それを使う学校の先生にとりにきていただく方法ですすめています。(借りたい学校の先生はメールをください)
千歳小学校の岩崎愛彦(なるひこ)さんが、同じ学校の先生と共に複製画を使っての鑑賞授業をしました。
以下、岩崎さんの報告です。岩崎さん、お願いします。
複製画でギャラリートークの授業やりました。 何がよかったって子どもたち全員がそれぞれ声を発し、楽しんでくれたということです。 授業を参観した校長先生が、「普段ほとんどしゃべんない子があんなに話せるということがすごい!」と話して下さいました。 6年生の担任の先生方も、「もう一回やりたい」と。 さらに、このような授業の必要性について、校長が絶賛してくれました。 「まさに、『言語活動』だよね。」 「子どもたちがじっくりと作品を見つめ、感じとり、それぞれの見方で考え、自分の言葉で表す。そして他の友達の言葉を聞き、また考える。本当にすばらしい時間だった。」と。
さらに、校長先生は、PTAの運営委員会の冒頭で、そういう取組をしていることを宣伝し、その必要性についても話してくれました。 終了後の役員会では、議事よりも作品や図工美術の必要性のことが話題になったほどです。 帰り際には役員だけでの「ギャラリートーク」が始まり、30分くらいは話していたようです。
会長は冗談交じりではありますが、ゴーギャンの絵を見て、「ひとつ買って家に飾りたいな。」などと話していました。 すごい盛り上がりでした。
低学年の参観日の日でもあったのですが、来週は中学年、高学年と続いていきます。 この呼びかけで、多くの保護者の方も関心を強めてくれそうです。 やってよかったです。 うちの場合、管理職がとても理解を示して下さり、展示についても積極的に配慮してくださいました。掲示を担当する係の先生も理解し、協力もしてくれています。(早速本校のブログ「徒然日記」に掲載されています。) 授業も、6年生に続いて、5年生もやりたいと言ってくれています。 小学校の場合、みんなが関心をもってくれて初めて成功になるので、この動きはとても嬉しい限りです。
(山崎感想)
千歳を含む石狩管内では、2008年ごろから「対話による鑑賞」に注目するようになり、上野行一先生による研修会も開催しました。そして2009年は「美術による学び研究会 北海道大会」で、たっぷり勉強!思いっきり学べる研究会でした。さらに「美術の授業にカメラ」も。
そして、2010年は「旅するムサビプロジェクト」の企画を岩崎愛彦さん自身が仕掛けました。
岩崎さんは、ここらで、学んだ事をもとに、学校でさりげなく広げています。
何故、受け入れられるか、それは、子どもの学びが見えることをいつもしているからでしょう。
今回も「普段ほとんどしゃべんない子があんなに話せるということがすごい!」という評価の言葉が出てきていますが、上野先生の著作「まなざしの共有」でも、そのような言葉が紹介されています。
もちろん、私の授業でも起きています。
★上野行一先生による研修会「鑑賞授業入門」
★旅するムサビ 北海道江別で