校内で広がる鑑賞教育
2011年 03月 08日
本日朝、校長から「全校朝会で先生にふるから話してね」と突然言われました。
何を話すのか尋ねると、「絵さ。絵の見方を一年生にもわかるように話して!」と言われました。
複製画を展示し、5、6年生では授業を行ったけれど、1~4年生ではやっていないので、全体に広めて欲しいとのことでした。
嬉しいことです。
短い時間ですが、「美術館」とはどんなものか、そして美術館のない千歳の子どもたちにも、多くの作品を見て欲しいという話をしました。
そして見方については、
「その絵はどんなお話を描いたものなのかを考えてみてください。そして、人が出ていたら、その人がどんな気持ちなのかを考えてみて下さい。たくさんの人がいたら、どんな話をしているか考えてみて下さい。そして大事なのは、それを友達や先生と話すことです。そして相手の話を聞いて下さい。自分とちがう話が聞けるととっても楽しくなるよ。」と話しました。
短い時間でしたが、その後の休み時間で、2年生の子どもたちが担任の先生を囲んで話し合っている姿が見られました。
「最後の晩餐」の絵を見て、ああだこうだ言っていたようです。
「真ん中の人が一番偉そうだ。」と語っていたと担任からの報告で、「『どうしてそう思ったの?』って聞いてみるともっと話がふくらみますよ。」と話すと、「そうやって対話をするんですね。おもしろいですね。子どもたちっておもしろい見方をするんですよね。」と言ってくれました。
50代後半の先生ですが、率直な感想をわざわざ話しに来てくれました。
とっても嬉しい一日でした。
長くなりましたが、今日の嬉しい報告でした。
来週5年生でアートゲームの授業をします。
これから指導案づくりです。
そして数日してさらにメールが届きました。
今日はPTA運営委員会の最後で、またまた役員のみなさんに複製画の話をしまし
た。
そしてまたもや30分作品一つ一つを見ながら美術の話、美術教育の話、芸術の価値の話、教育の目的の話などなど……盛り上がりました。楽しかったですよ。
山崎先生がいたら、さらに話が止まらなくなったかもしれません。
少なくとも今日いた7名の大人は、美術の教育的価値に気付いている人達です。
・「想像力」が大切で、それを育てる場が設けられることが何よりありがたい。
・こういう機会(複製画の展示)は、今後も続けてもらえるのか。
・親の意識として、美術よりも算数をという人が少なくないことも問題。
・親子で美術館に行っても、きっとスルーしてしまう。友達と話しながら見たり、先生と話すことでそのよさに気づけていると思う。
など、ほんとに自由に話してくれました。
「こうやって大人で話をするのも楽しいし、大切な気がする。」とまで言ってもらえました。(とっても嬉しかったです。)
以上、嬉しい報告でした。
(山崎感想)岩崎愛彦(なるひこ)さんは、校内にいて、図工のよさを伝える役割を果たしています。このような姿勢から学びたいです。
《関連記事》
☆複製画で鑑賞授業(その2)
役員さんの子どもにも良い影響があるでしょうね。役員得ですよ!
岩崎先生のお話の言葉一つ一つが、ピントぴったしな言葉ですよね。うなずいて読んじゃう。
やはり、まずは校内の職員の理解、賛同を得る取り組みが大切という事ですね。そして、PTA、地域の人々・・・・と、その理解の環が広がって・・・・・。
図工・美術教師が今やるべきこと。
山崎先生、「図工・美術教育の日」の重要な取り組みの一つとして、確認しておきましょう。
と、山崎先生のブログでお礼をするのは、おかしいですね。すいません
でも、岩崎先生の朝礼でのお話が、これだけの人の心を動かすってすごく素敵な事ですね。やはり美術教育って教室以外のところも重要なんですよね。井上先生がおっしゃるように、子どもと語り合うこと、子どもの考えていることを知ることは、美術教育の第一歩なんだと私も再確認しました。私もそんなことがしたいです。
こうして美術教育のよさを広めていくことがとても大事なんですよね。岩崎さんは、校内でいろいろよいものを広めていくんです。対話による鑑賞も校内でやって、その魅力やよさを、目の前の子どもの姿を通して伝えているわけです。
だから注目です、今日も滋賀の美術館から購入したアートカードを活用した授業をしていて、手応えありとのことでした。
わくわくですね。
そいうえば、何年か前までは、すずきひとしさんも、黒木さんも、石垣さんも知りませんでしたから、不思議ですね。
最近はリアル世界で日頃つくいあっている岩崎さんも井上さんも、コメントも入れてくれますし、私としてはうれしいです。ブログの中でこうして知り合いが増えていくのはうれしいです。
11月、図工美術教育の日、やりましょう!!!
とにかく岩崎さんが「輪」を広げていく姿、姿勢には学ぶべき事がたくさん。
本当にうれしかった気持ちをそのまま山崎先生にお伝えしただけだったのですが……。みなさんからのコメントもエネルギーをいただきます。
何より、子どもたちの前で話をする機会をもらえたという千歳小の釜田校長先生に感謝したいです。図工美術教育の大切さを十分に理解していただき、広める機会をつくってくださっているということです。複製画の展示については、教頭先生も積極的にかかわってくださり、業務技師の方も3回目の展示のときには、私が気づいた時には展示されていたというほどです。しかも子どもの目線に合わせて、これまでよりも少し低い位置にかけてくださいました。そういう方々に支えられているということですね。PTAの役員の方には、今後も展示を続けていって欲しいとも言ってもらいました。とってもありがたいです。