親になったら子どもの絵をどうとらえるかは知っておきたい
2005年 02月 05日
その中で講師の北広島市の適応指導教室指導員である吉田英夫先生(実はもと石狩の美術教師です)が「幼児期の芽は思春期に花開く」というテーマでご講演されました。不登校12万人、フリーター271万人、ニート52万人という現実が示されました。不登校やひきこもりから現在の子どもの問題を考えていったわけですが、その現象をさかのぼるといかに幼児期(1〜4歳)の体験が重要であるか、あらためて確認することになりました。
そして痛切に思った事、母親支援をしなくてはいけないということを。そして美術教育の立場では、児童画のとらえ方(なぐりがきも含めて)を親に認識してもらう事だと思っています.
おもちゃや絵本についてはその大事さがずいぶんと言われて来ていますが、幼児期の絵については、あまり認識されていないという現実があります。
残念ながら、「児童画の発達(この言葉が適切かどうかは別として)については、出版物ではどうしても専門書が多く、研究の分野でとどまっていた観があります。林健三氏や鳥居昭美氏、寺内定夫氏などが親向けの出版物を出していますが、まだまだ注目度は低いと思います。
子育てを支援するサイトもいろいろ調べてみましたが、やはり絵についてあつかっているところは、ほとんどありません。
どこかで子どもの絵についてどうとらえるか、子どもが生まれたら親に教える必要があると考えています。小児科や産婦人科の先生方と協力する必要があるのかもしれません。
ちなみに中学校の家庭科では「子育て」の基本的なことについて学習するようになっていますが、子どもの絵についての記述はありませんでした(1社しか調べていませんが)副読本には書いてありました。次期改訂で加わえてほしい内容です。
「心の教育」を言うなら、このことは外せないでしょう。
私は、小学校低学年の頃だったと思うのですが、親が見ていた日曜の午前に吉岡たすくさんの児童画の紹介と批評みたいなNHKの番組を、一緒になって見ていました。私は絵画教室にも行っていて、子供としては絵がうまく、子供らしい絵が当時既に描けなかったので、「子供って天才やなぁ。私にはこんなん描かれへんわ」といつも感心しながら見ていました。今、ああいう番組はないのでしょうか。
このページで紹介されている絵とか、素晴らしいですよね。
年を取るとこんな風には描けなくなるので、親御さん達には、全部は無理でも、初めて描いた絵とか数点とっておいてもらって、子供が結婚する時にでも持たせてあげてほしいです。
私はアートが好きで、習ってもいたので、すごくたくさん作品はあったはずなのですが、引越を数多くしたせいもあって、何一つ手元に残っていません。すごく残念です。今、この部屋の壁にあの大傑作を飾れればどんなに毎日楽しいでしょう。
みんながみんなアートの才能があるわけじゃないし、芸術家になるわけでも、それに関連した仕事につくわけでもないですが、子供の時に描く絵、作るものは、教育の中でとても大事だと思います。
アートを愛でることができる心と感性は、人生を豊かなものにすると思います。
いくつかURLを拾ってみました。
http://natsuo-omodaka.no-blog.jp/qualia/2004/09/9.html
http://blog.goo.ne.jp/cursore/m/200412
クリエイティブな関係をいろいろ取り扱っているとこどものときの絵との付き合い方に興味あります。
わたしとしては、自分自身も体験したりこども小さい頃からやっているのですが、
シュタイナーのにじみ絵などの考え方に共感することが多く、小さいうちは特に細い線やキャラクター的な絵にならないようにしたいなぁっておもってます。
兎角、おとなになると記号的に物事が捉えられてすすまることが多いので、メルヘンの中にいられるこどものうちは、まる書いてチョンで○○って
いうよりいいんじゃないかなーって思ってます。
ニューヨークスローライフのバードウォッチングの写真、素敵です。何か空気感まで伝わってきます。ところで子どもの頃描いた絵私も見たいなあと思ったりしています。それは、その時の生きている証だからではないかななどと思っているわけです。
「アートを愛でることができる心と感性は、人生を豊かなものにすると思います。」の一言はうれしいです。美術教育関係者以外の方がこう発言して下さるのは重いです。ところでNYの公立学校って美術の授業はないんですよね。
(追伸)絵本は私も以前は与えるものと認識していました。松居直という方によると絵本は読んで聴かせるものだそうです。親の肉声で何度も何度も読んであげるこれこそが大事だと話しておられました。私は娘が小さい頃に読み聴かせをしていたのですが、いつのもにか私が寝てしまうということが多かったです。あーあ。
そうそう、コメントで書かれていた「アートって理屈もあるけど、「何かいい」と感じる感覚から育つものだと思います。」というご意見すごく。納得してしまいました。
「子どもをしっかりうけとめるには、学校で、生活を振り返るきっかけをつくって、絵を通して子どもの心を知ることが必要だと思います。」寺内さんは今は「共感飢餓」の時代だと話されておりましたが、このことを、この勉強会でも紹介さてしただきました。同席した妻から私の発言はよかったということでした。(妻からほめられると安心する山崎でした)
三沢直子さんの見解を読ませていただきました。また違う視点から子どもの絵を考えることができました。いつも違う角度からの情報をありがとうございます。読んでよかった!という感じです。
ブログ見せていただきました。なんか知恵袋って感じですね。おもしろそうです。美術教育ってこんなさりげない日常とつなげてくことも大事だと思っています。
ところでシュタイナーのフォルメンですね。今の日本の美術教育とは全く違う視点ですね。20年以上前に本を読んだきりでした。はっきりと目的と言うか教育哲学のもとにあえて描かせるものですものね。こどもの絵と言ってもこのコメントでさかいさんが紹介されたような三沢さんのようなとらえもあるし、シュタイナーのようなものもあるし、寺内さんのように子どもの絵は聴いてこそわかるというものもあります。様々な価値観に出会いながら、よりよい美術教育のあり方を考えていきたいと思っています。また、ブログにおじゃまさせていただきます。「へえ」の世界が待っていてくれるような気がします。
寺内さん,三沢さん,シュタイナーは一本道でつながると感じています。
感情(こころ)の伝え方,育て方,読みとり方,着目している部分の違いだと思っています。ミラーニューロン(数年前に発見された共認をつかさどる脳細胞)の研究によって,それらの大切さが実証されることを期待しています。
こどもの絵を聴くことの大切さを母親をはじめ多くの人に知ってもらいたいですね。
さかいさん、親に知ってもらうって大事ですよね。きっと。千里敬愛幼稚園はそういう意味ですごいですね。
美術教育は幼児も入れて考えて行かないとね!ところで「しつこい」なんて、とんでもない。
このようないろいろな立場の方のコメント参考になるなあ。しかし、ホント知らない事が多すぎる。やらなきゃならないことが多すぎるという感じです。おかげで、最近はDVDで映画さっぱり見ていません。
それから私は立ち直って、高校、大学、留学、そしてITプロフェッショナルの道のりを歩んできていて、ブログを始めてみました。
ご迷惑でなければ私のブログも身に来ていただければと思います。
そう、ひとりじゃないんですね。これからのストーリー楽しみにしています。
そして、こうやってコメントしてくれたhayakaさん感謝だし、うれしい。やっぱり人は共感されるのはうれしいものですね。それって存在を認められたってことですから。