子どものイメージと表現(その3)
2013年 03月 26日
子どものイメージと表現(その2)の続き
第3次 簡単な文章で活動を振り返る。
文章に書くことによって子どもたちは、混色の不思議、思い浮かんだイメージ、そのときの感動など、様々な心の動きを思い起こす。ここでは、子どもたちの描いた作品と簡単な文章によって子どもたちの表現を紹介する。
子どもの表現を保障すること
この時期の子どもたちは、対象を見つめることにより、自分の興味のある形や、色の変化、ものの重なりの面白さを見つけ出すこともできるようになる。しかし、子どもにとって見ることは単に正確に形を写し取ることではない。自らの感覚や行為によって形や色をとらえた子どもたちは自分自身の豊かなイメージを呼びおこす。実際に存在するものも空想も画面の中で違和感なく構成されている。自分の描きたい材料だからこそ、豊かな空想の世界が生み出されている。
子どもたちの表現は冒険心にとんでいる。教師と子どもの間に流れる自由な雰囲気が、自らの行為や感覚で形や色にかかわり、様々なイメージを生み出す原動力になっている。自分の表現をつくりだそうとする意欲、自由にためすことのできる安心感。そのような環境を日常的に保障することが大切である。
(山崎感想)
子どもが豊かに想像力を働かせて楽しく活動しながら表現の幅を広げていく、そんな授業の背景には子どもの学びの広がり、深まるように様々な環境が構成されているこがわかります。
子どもが絵を描く事の意味を、こうして授業者が克明に記録分析している報告はとても貴重です。子どもの絵を表面的に、あるいはムードで見ていても見えない事も、こうした学びの分析によって見えてきます。このような記録をこのブログで紹介させていただいた事に感謝します。
「中学校美術Q&A in 金沢」で木村早苗さんに実践発表をお願いしました。
《関連記事》
☆子どもが絵を描くということ「スケッチブック展」
☆日常的に描いた絵の展覧会
☆のために展覧会をやるのか? その一つの答えとしての展覧会