幼稚園〜「壁面装飾」という業界用語
2014年 09月 30日
幼児のために〜という気持ちはありがたいことなのですが…
実は、壁面をどうするのか、ということは、「幼児の表現をどうとらえるか」ということにつながっています。幼児の絵のよさを本当に大切にしているなら、壁面は子ども描いたもの互いに見あう素敵な場になるでしょう。
先日、幼稚園に講演に行かせていただきました。講演では、「子どもの絵の見方ついて」です。講演後、一人の先生が話しかけてくれました。(壁面飾りを描かせるにあったての)「今までの子どもへのあの長ったらしい説明はなんだったのでしょう?」と苦笑されてました。先生が変わる瞬間の言葉です。けれど、その先生は、壁面飾り以外では、以前は「先生が絵を描かせる」でしたが、今は「子供が描きたくなって描く」になってきているとのことでした。
今後、園の壁面が変わっていくことを願っています。そうなれば園の文化が変わってきます。間違いなく笑顔が増えるでしょう。
「壁面装飾」(壁面構成、壁面制作)からいろいろなことが見えてきます。
下の写真は 札幌の光真幼稚園の壁面です。壁面装飾という言葉はふさわしくないですね。装飾ではないですから。子供の表現の場です。
ちなみに興味のある方は「壁面装飾 型紙」で検索してください。実はよかれと思ってやっている壁面装飾は、幼児のためになっているのでしょうか?
その場を子供のための表現の場にしたらいいのにとますます思います。
こどもの集まる場所の壁面が、こどもが好きであろうとされる?丸いお目々の動物の装飾の多いこと。こどもにはこれくらいでいいだろう的なあまりにもこどもをバカにした大人側の満足感しかありません。実際こどもはもっと観察力もありますし、力強さやそのときどきのメッセージを持っています。壁面はその場所であってほしいです。
わたしが大人の目線で装飾するなら、「センスのある美しいもの」ですね。
壁面を子供のものにしてあげたいですね。そして、子供ならこんなもので喜ぶだろうという感覚も賛成できないですよね。それは言ってみれば「赤ちゃん言葉」を使う感覚かもしれません。