釧路で造形教育の研究会
2016年 01月 19日
また今回の研修では中学校の更科さんに実践発表をお願いしました。また授業実践作品を持ち寄っての実践交流(というより授業での子供の学びの分析に近いです)もあり、さらに釧路市美術館での鑑賞もありの盛りだくさんの内容でした。
実践作品の交流では、授業改善への方向が見えてきましたが、なんといっても高校の上野秀美先生の過去の自分を否定しての授業改善のお話は、貴重なものでした。まさに上野先生の転換点のお話でした。
作品を通してそれを生み出した高校生の存在がひしひしと伝わってくるのです。
釧路だからこそ、生まれた授業になっています。
授業のレポートの表紙です。かっこいいです。もちろん内容もいいです。生徒が感じたことや考えたこと、その思考のプロセスが見えるレポートになっています。なお、授業で「美術ノート」に取り組んでいます。
ところで更科さんの研究の視点では「やるべきことを納得し、その中からやりたいことを見つける」ということです。山崎も「(子供が)題材に価値を感じ取り、その中で自分の「こうしたい!!」を見つける」ということを大切にしてきました。
釧路の造形教育研究会には様々な立場の方が参加されています。長い伝統があるとのことです。
小学校・中学校・高校・専門学校・美術館学芸員・学童保育職員など様々な立場の方がおられます。そうした方々が「美術教育」でつながっているのです。この会の暖かさと話題の豊富さ、魅力的です。
来年「全道造形教育研究大会 釧路大会」が開催されます。
下の写真は釧路市立美術館の企画展 「釧路に寄せる思い 作家の言葉で辿る美術」の様子です(ブログの掲載は許可を得ています)。釧路市立美術館は学校への理解も深く、発表や授業の場もどんどん提供しています。さらにバスも持っていますから(大事なポイント)子供達も鑑賞に来ることができます。展示は鑑賞を通して色々な対話が生まれるような仕掛けがあります。なんだか、あったかい感じがします。釧路市立美術館って、いいなって思いました。
作品展の趣旨(釧路市立美術館webサイトより引用)
釧路で制作された作品には、この地ならではの風物が、作家の思いとともに描き出されています。本展では作家自身が語った数少ない言葉を集め、それぞれの作家が何を想って制作したのか、作品に込められた思いを紐解きます。《関連記事》