子どもの絵の主題は先生が与えるものではない
2005年 07月 16日
「絵を描くという行為は自己表現です。色や形を正確に描くことを教えるのが「絵の指導」だというような勘違いはまだまだ多いようです。
まずは、子どもたちが自分から「描きたい」と思えるような導入の工夫が必要なのです。主題は、先生に与えられるものではなく、自分で見つけるものなのです。」
(山崎の感想)中学生とて基本的には同じです。
そして大橋さんの記事ではいつも子どもとのやり取りが書かれていて、描いているその行為を大事に記述しています。実は子どもの絵の理解に欠かせない事です。いや、理解ではなく対話、コミュニケーションです。
子どもの絵については、まだまだ結果のみに目を奪われてしまう傾向はあります。これはコンクールの「罪」の部分もあるかもしれません。
そしてこの記事のタイトルにもなっている「命のつながり」は、なるほどと思わされることでしょう。
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いのちのつながりを感じて表す経験がもっとも深く、楽しくできるのは4歳児だと僕は感じています。ここでの経験が十分になされていれば、さらに年齢を重ねていく積み重ねがうまくいくように思います。
4歳児が命のつながりを感じて表すという感じ方は、現場で鍛えているからこそ、出てくる言葉でしょうね。そしてさらに重要な指摘は「ここでの経験が十分になされていれば、さらに年齢を重ねていく積み重ねがうまくいくように思います。」という部分です。これまで私は小学校と中学校の指導要領の連続性というか整合性というか、そのあたりでひっかかりを感じていたのですが…。大橋さんがブログやKIDS ART LABOで発信してくれる内容を知り、そうではなく、もっと広い視点が必要だと強く感じるようになりました。そして教育関係者以外にも知っていただく、これもすごく大事なことだとも思うようになりました。
そういう意味では寺内定夫さんのされていることにも注目しています。今後の美術教育のあり方を考えるにあたり、子どもが生まれてからなぐりがきを初めてから大人になっていくぐらいのスパンで再度考えていく必要があるでしょうね。先行研究もありますし。