娘の作品づくり(その3) 学力について考える

虹別で釣った魚。これを自慢したい、そんな気持ちもあったんだろうなあ。完成した作品を見せてもらったとき、ふと思いました。
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もう、自分は工作や絵が得意という自負がありますから、飾る方法も工夫します。家にあったアクリル板を使うことにしました。電動ドリルはこわがりましたが、目の前でやって見せたら、「やる。やる。」「おもしろい!」
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ひろってきて家にあった流木をみつけて…なるほどなあ。
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少し、尾を曲げています。実はこの曲げているのが本人としては大事なのだそうで、やはり「生きてる感じ」を出したかったのでしょう。
 結局一日8時間くらい作業していた日もありました。トータルでは50時間くらいかかっているかもしれません。
 さて、しかし、実はこれで作品が終わったわけではなく、「やまめ」の調べ学習とセットにするというのです。これが、またおもしろかったです。こんな感じで何ページも書いていました。
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この図は文章を読んで図式化したのだそうです。解釈は正しいのかどうかは、わかりませんが。
 正直、親ばかですが、素直にうれしいです。

 親ばかでよろこんでる私ですが、現在の「(受験)学力論」では問題にされないことだなあと思います。

文部科学省が以前、自信を持って強く打ち出した「新しい学力観」のあの勢いは、いつのまにか、国際的な学力比較の結果でかき消され、「円周率は3で教える」という間違った認識がそのままマスコミを通して広まり親を動揺させ、「分数のできない大学生」をことさら大げさにとりあげ、
 うーん、本当に大事なことは何かって考える必要もあるだろうなあ。
なぜ勉強するのか、なぜ義務教育が必要なのか。

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娘の作品づくり(その4・おわり) 授業について考える
Commented by seedsbook at 2005-08-23 14:09 x
すてきな製作の完成になりましたね。特にヤマメの生態についての資料つきと言うのが素晴らしい。山崎さんの↑の疑問について。。皆ひとりひとりが常に疑問と対策を試行錯誤してゆく必要があるのだとおもいます。
Commented by yumemasa at 2005-08-23 22:44
seedsbookさん、娘も美術と自然が好きになってきました。うれしです。ところで、今日2年後に全国学力テストの実施が発表されました。賛否がありますが、ここで学力そのものにつて本質的な論議がなされていくことを期待しています。
Commented by おおはし at 2005-08-27 02:07 x
すばらしいですね!作品もそうですが、彫刻だけでなくインスタレーションとして完成させているところが”こだわり”を感じさせますね。資料の方も、とにかく自分で興味や関心を持って自発的主体的に取り組んでいます。
こういう、自立的学習(自律ではないです)活動を引きだすことを考えていきたいと常に思っています。自立的学習には、学校という装置が無くても可能だろうし、教科という枠も必要ないかも知れjない。でも、こうした学習を支えている力を引きだし育てる企てはやはり教育という視点から考えなきゃならないと思うのです。
 ところで、僕も確信はないのですが、陸封型と降海型の区別ですが、オス・メスではないと思います。スモルトという鱗などが出てくる降海準備の変態が起こるタイプが降海するようで、それにはオスもメスもいるはずです。
 この最後のすごいサクラマスの写真はオスのものだと思いますよ。オスの降海型の成魚の状況です。
 関西では福井や京都府の北部で釣れますが、アマゴの乱放流で区別つきにくくなっています。数年前に山中温泉の奥の県民の森上流で天然の25センチくらいのやまめを釣って以来その顔に会えていません・・。
Commented by yumemasa at 2005-08-27 09:25
「自立的学習」かあ、娘の姿を見ていて、まさしく自立なのかもしれません。ただし、環境的には非常にととのっています。
でも、これを支えているのは生まれたときから、娘には「知」よりも「感」を大事にしてきたことをからはじまっているかもしれません。幼稚園は「自然から学ぶ」。小学校に入ったら、担任の先生の考え方がすばらしかった。ノートに何でもいいから勉強だと思うことをやってきてごらんというものです。絵でも日記みたいなのでも、何でもOK.それを提出すると必ずコメントを入れてくれた。本当に感心したのは誤字の訂正を一切しなかったこと。書いた内容を評価してくれていました。もう、これは「勉強」とは何かということを教えてくれた訳です。これは、かなり大きかったでしょう。そして、そこに親が関心をよせていましたし。ノートは7冊くらい使ったと思います。娘がやった今回のことは、そのあたりがベースになっているのではないかと思っています。
Commented by yumemasa at 2005-08-27 09:26
(続き)これから全国一斉学力テストが開始されようとしています。そんな中で小学校の先生がやってくれた教育は評価されないのではと心配になるのです。こんなことしていたら、国語のテストで点数が低いのは確実ですね。テストで点数を高くさせるなら、こんなノートなど、せず、毎日書き取りの反復練習。小学校1年生が文字で伝えるよろこびを知るのではなく、文字を正確に使えることを評価される。
義務教育で大切にすべき学力について(大橋さんもブログに書いていましたね)やはり、真剣に本質論を考えないといけないでしょうね。「低学力、低学力」って騒ぎだしたけれど、それって「テスト」で測定できる範囲のものでしかないわけです。一本のものさしで学力を測定することが子どもの個性や創造性、想像性をむしり取る方向にいくのではないかと、心配になっています。
Commented by yumemasa at 2005-08-27 09:32
大橋さんがコメントしてくれたヤマメの話、ある程度私が理解できるのは、娘のつくった資料を読んだからです。娘のつくった表を見て、オス、メスって単純化して書いているけど、そうなのかなあと思って私も調べてみたら、100%ではないようですね。娘とも話してみようっと。大橋さん、釣り本当に好きそうだなあ。
Commented by おおはし at 2005-08-29 13:17 x
本当に、子どもから学ぶことは多いですね。環境の問題もそうです。一朝一夕の環境ではなく、人的なモノも含めて、小さな事かも知れないけれど、やはりこつこつと積み上がったモノもあるようです。僕は、もともと学習環境をもっとも重視する立場を取っています。そして、指導のあり方や題材設定そのものも子どもの側から見たときに学習環境だと考えています。
なによりも、教師や親が子どもから何かを学べる環境というモノが一番大切かも知れませんね。裏返せばそれが最も子どもから見たときに適切な環境じゃないかなって思います。
釣り、好きですよ。。。
9月2日から少し北海道へ行きます。函館ですが、大沼湖や洞爺湖近辺の川って何か釣れるんでしょうかね?そんな暇はないんですが・・・(^_^;)
トンボ帰りで残念ですが、少しは涼しく、おいしいモノ食べられるかと期待しています。
新しいサイト、またこれからも楽しみにしています。今、執筆集中中で外部との接触があまり無いですが、また参加しに行きますね。
Commented by 山崎正明 at 2005-08-29 23:22 x
まだ、教育環境というと一般的には、とらかたが狭い気がします。私は幼稚園の先生とかかわって非常に勉強になりました。yはり、美術教育はなぐりがきからはじまって、青年期にいたるまでをかんがえなくちゃならないと思っています。新しいブログにあえて「子育て」を入れたのもそのような提案のつもりです。おおはしさん、よろしく頼みますよー。トラックバック。
 執筆中かあ、以前ブログに書いていたものかなあ?
北海道といっても函館は遠いんですよね。ところで、大沼湖ではなく、「大沼」でいいんですよ。8月にひとりで大沼にキャンプしました。
Commented by hakusuke at 2006-08-23 00:54
カワセミの作品にコメントしようと考えましたが,こちらに記します。娘さんの制作一連の制作過程を見ていて,好きこそものの上手なれだと感じました。私も,小・中学校時代に,ひたすら植物研究(根の長さを調べる調査?)を,続けておりました。点数としての学力には,結びつかず,父上・母上は苦笑いしていていましたが・・・。探求心は育ったことに,自分自身に乾杯する。
ヤマメについて。この黒小さなボチボチ点が特徴ですね。我が家裏江合川(最上川に繋がる川)でも釣れ,犬と散歩中に数匹釣れた経験あります。もう少しで鮭が,夜あがってくるはず。
Commented by yumemasa at 2006-08-23 22:09
hakusukeさん、探究心大事ですね。幼い頃から、そのような心を持つという事が、実は真の意味で学力を伸ばす事につながっていくのでしょうね。
ところで、いいなあ近くの川でヤマメですか。しかも犬の散歩中!
by yumemasa | 2005-08-22 19:46 | Comments(10)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明