中教審委員と語る「新しい教育の実践的課題」〜参加報告
2005年 10月 31日
「中教審委員と語る「新しい教育の実践的課題」第1回教育創造フォーラム」について、山田一文(埼玉大学教育学部附属中)さんから情報をいただきましたので、山田さんのご了解のもと報告を紹介させていただきます。
**************************
当日の参加者は、教育委員会関係がもっとも多く、ついで教科書会社が目立ったそうです。現職の教員は3割程度。後半のシンポジウムで質問とともに話が展開したそうです。
答えていただいたのは、銭谷眞美・文部科学省初等中等教育局長と常盤豊・文部科学省初等中等教育局教育課程課長。
主は、中央教育審議会答申の概要だったようですが、質疑等で話題になったものは次のようなことだそうです。
1、まだ義務教育費の国庫負担問題の閣議決定が出ていないので具体的な教育課程の審議(教育課程部会の本格的な審議)はこれから動きだすところである。その結果を年内には示したい。
2、いくつかの教科が選択の扱いになるという話が出ているがそれは一委員の個人の考えである。全体ではそのような話はしていない。今後検討していく内容である。
3、教科の枠組みは残すが、新しいカテゴリーとして、食育、キャリア、金融などを加える予定である。
4、学力テストは文部科学省が中心になって実施する
5、学習指導要領で到達目標的なものは示さない。従来のものを引き継ぐようになるであろう。
(山田先生のコメント)
「中教審そのものが、まだ各論まで達していないこと。これから、より一層、図工美術の必修としての必要性を訴える必要があること。それと同時に、図工美術を含めた教育全体のグランドデザインを考える必要があることを思いました。」
(山崎感想)
図工・美術だけなんとかしてほしい、というのではなく、教育全体を考えて発言する事も大切だと私も思います。教育のグランドデザインかあ、なるほど。デザイン感覚で物事をとらえると見えてくる事があるのですよね。全体のバランスが大事になってきますから。
このような情報を収集しながら状況を判断していく必要がありますね、とにかく今は。年内かあ。11月7日に中教審「教育課程部会」があります。
《関連記事〜山田一文さんからの発信》
☆美術教育のサポーターを増やそう(その1)
☆わかりやすい「鑑賞の授業入門書」