戦術だけではなく戦略を!
2006年 01月 21日
さて、現場に身を置く教師が考える美術教育でもっとも大事なのは目の前の子ども達にどのような教育をしていくか、いかに充実した授業をしていくかということになります。
で、子どもの実態はどうなっていて、どんなねらいで、どんな題材を設定し、具体的にどんな力や心を育てていくのか、そのための環境をどう準備し、教師はどう働きかけ……などなどきわめて具体的なことです。
「授業をどうつくるか」は、いわば「戦術」でしょう。これは非常に大事なことです。
しかし義務教育の必修教科としての美術教育は、国民のためにどんな力や心を育てるべきなのかという「戦略」をあわせて持っています。あえてこれを書いたのは日々の忙しさに追われ「戦略」を忘れ「戦術」ばかりになりがちだからです。自戒も込めて。
そしてその「戦略」が本当に正しいのかどうかもっと論議されるべきでしょう。
さて文部科学省で示されている「確かな学力向上」の大きな柱が二つありますが。そのうちの一つが「全国的な学力調査の実施」とあります。かつて大きな問題となったこの「学力テスト」がこんなに大きく取り上げられているではありませんか!
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