シリーズ「審議経過報告を読む」をはじめます。

シリーズ「審議経過報告を読む」をはじめます。_b0068572_1935661.gifはじめに

2006年2月13日「中央教育審議会 初等中等教育分科会教育課程部」より「審議経過報告」が示されました。
文部科学省のスケージュールによると来年には指導要領の改訂作業を終えるとされています。今後はやいペースで審議が集中的に行われることになるでしょう。
 さて、この「審議経過報告」をもとに、今後の図画工作・美術教育がどんな方向に進んで行くのかを考えていきたいと思っています。

中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会審議報告書

「審議会経過報告」の「終わりに」に以下のように記されています。

本部会の審議に対して、教育関係者、自治体関係者、現に学校教育段階の子どもをお持ちの保護者の皆様をはじめ広く国民の皆様の忌憚のない御意見をお寄せいただけることを期待している。

 昨年5月にやっていたようなパブリックコメントを求めるかもしれません。このブログでみなさんと共に考えていきたいと思っています。

 シリーズ「審議経過報告を読む」をはじめます。_b0068572_19154856.jpg「経過報告」は59ページにもわたる資料ですので、何回かにわけて考えていきたいと思います。 コメントやメールなどよろしくお願いします。
 本来であれば、経過報告すべてについての考えて行くのが筋でしょうが、ここでは「図画工作・美術教育」に関連しそうだと判断したところにしぼります。
 当然のことながら教育全体の中での「図画工作・美術教育」を考えていかなければなりません。



 以下に「審議経過報告」の「はじめに」から、一部を抜粋し掲載しました。これまでの経過がつかめます。

○ 平成17年2月には、文部科学大臣から、21世紀を生きる子どもたちの教育の充実を図るため、教員の資質・能力の向上や教育条件の整備などとあわせ、国の教育課程の基準全体の見直しについて検討するよう、中央教育審議会に対して要請があった。

○ その際、次のような観点から幅広く検討するよう求められた。
1 「人間力」向上のための教育内容の改善充実
2 学習内容の定着を目指す学習指導要領の枠組みの改善
3 学ぶ意欲を高め、理解を深める授業の実現など指導上の留意点
4 地域や学校の特色を生かす教育の推進

○ 中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会においては、この検討の観点を踏まえて、平成17年4月27日の第1回以降部会を24回開催した他、各教科等ごとの専門部会等を合計47回開催した。

○ 審議に当たっては、文部科学省が平成17年3月から4月にかけて実施した「義務教育に関する意識調査」の結果、スクールミーティングにおける教職員や保護者の意見、教育関係団体の意見、国際的な学力調査、教育課程実施状況調査の結果など子どもたちの学力の現状その他の各種資料を参考にしつつ、検討を進めてきている。

○ この間、平成17年9月には、教育課程部会の審議状況を義務教育特別部会に報告した。この報告をも踏まえて、平成17年10月26日には、中央教育審議会において、教育内容の改善を含め 「新しい時代の義務教育を創造する(答申 (義務教育答申)」 を決定した。

○ 教育課程部会では、この義務教育答申を踏まえ、さらに検討を進めているが、今回、 これまでの審議経過を 審議経過報告 として取りまとめ 公表することとした。
 
なお、これまでの審議内容の詳細については 、文部科学省のホームページ ( http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/index.htm) で公開されている議事要旨及び配布資料を参照していただきたい。

 今後 「審議経過報告」を踏まえつつ、学習指導要領全体の見直しについて、各学校種別ごと、各教科等ごとの具体的な在り方など、引き続き議論を尽くすこととしている。

by yumemasa | 2006-02-21 19:13 | 新学習指導要領 | Comments(0)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明