細やかな感性

細やかな感性_b0068572_21274243.jpg放課後、職員室で仕事をしていると生徒がそろりそろりとした足取りで持って来てくれたのがこの写真のお茶。笑顔で「どうぞ」。「ありがとう」。
 私の学校では、地域の方と子どもがふれあう時間と場が用意されていて、お茶などの作法を地域の方から学んでいます。
 この盆に添えられたタンポポ。いいですね。細やかな感性が育つ、そんな気がします。この最中のあんも手づくりでした。
 このお盆を眺めながらとても心が穏やかで幸せになるのでした。
さっそく、地域の方にお会いしてお話しました。廊下に飾っている花も、その方によるものでした。
 こういったデリケートな感覚、大事だなと、またもや頭は美術教育モードに。
日本文化かあ、ここが奈良や京都だったら、どう感じるのかなあ。昨年生まれてはじめて本格的な茶室に入り、感動していたのでした。その精神に触れて。
 そして中学生がそろり、そろりとした足取りで、笑顔で「どうぞ」。いいなあ。
このタンポポ2輪挿してありますが、片方は高く、片方は低く、葉っぱは少し下げて3枚添えてありました。お茶を飲む位置から見ると、ちょうどいい感じです。バランス感覚ですね。
Commented by somethingt at 2006-04-30 23:46
 日本文化として『茶道』『華道』は代表的なものですよね。海外の方もそこに日本文化、日本の心を見出される方が多いのもうなずけます。実は私は茶道を少しですがたしなみます。その道具1つ1つの繊細さや美しさに心惹かれもします(茶筅など竹の織り成すデザイン性・機能性は本当にすばらしいです)。しかし、それ以上にたしなむ者の一挙手一投足の動きの中にすら美しさがあります。『もてなしの心』です。また盆に添える花もそうですが、その客人への思いが表出したものが作法であり、無駄のない動きとバランスのよさにつながっているのかもしれません。
Commented by somethingt at 2006-04-30 23:58
(続き)また、『もてなしの心』だけでなく『慈しみの心』もあります。例えば茶室に飾る花は、ハサミで裁つのではなく本来手で折ります。花の持『命』への敬意と尊び、そしてその美しさをとどめようとする思い手で折るのです。だから『花を活ける』という言い方をするんですよね。そうした1つ1つの奥深さがデリケートな感覚や心の有り様に響くのでしょうね。
Commented by yumemasa at 2006-05-01 00:16
なるほどなあ、私には日本人でもうすぐ50歳になろうとしているのに知らないんだなあ、全然。岩田さんが書いてくれて、あーそうなんだ。なるほどなあと思って読みました。
地域の方に今後いろいろ教えてもらおうかなあ。そうそう、ふれいあいルームというのがあって、「紅白梅図屏風 尾形光琳」の屏風のレプリカもありました。実は美術教育の話もしちゃった。
by yumemasa | 2006-04-30 21:47 | 子どもの文化環境 | Comments(3)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明