「子どもにとっての貴重な時間」を見ていただけました

今回、各方面に送らせていただいた「子どもにとっての貴重な時間」ですが、中央教育審議会の鳥居泰彦会長をはじめ、何人かの方から直接お手紙をいただきました。思いは伝わるのだなあと感激しました。

 授業等での子どもの姿を資料としてご提供いただいたみなさん、また応援メールやコメントをいただいたみなさん、本当にありがとうございました。
 いただいた手紙の中に共通する言葉は「子どもの姿」でした。また「教育現場からの貴重な資料」と受けとめてくださったようです。真意をご理解頂き、本当にありがたいなと思います。
 
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  図工美術というと、一般には上手な作品を描いたり、つくれたりする力をつけるとか、趣味や才能の教科であるとか、というようにとらえられがちです。そうではなく、この教科を通しての子どもの育ちを読み取っていただきたかったわけです。
 また資料を提供していただいた方はその意図をくんでくださり、これも何と心強かったことか。個人と何人かでやらせていただいたことですから、教科のよさの全てをお伝えするという訳にはいかなかったとは思いますが、その一端はお伝え出来たように思います。

 さて、今回図工美術のその存在価値をプレゼンさせていただいたわけですが、実は各教科がなぜその教科が必要なのか、その本質をもっともっと考えていけば、教育はより豊かになっていく、そんな気がします。
 「なんで勉強するの?」そこを誠実に子どもに答えてあげたいです。また子ども達にも考えてほしいことです。勉強が受験のための道具に成り果ててはいけないはずです。理想論と言われるかもしれませんが…。
結局は人が幸せにいきていくためなのですが…。そこが忘れられていると思うのです。

山崎正明

☆「子どもにとっての貴重な時間」はPDF資料としてダウンロードできるようにしてあります。必要な方はここをクリックしてください。

「子どもにとって大事な時間」発送完了!
Commented by 村西慶久 at 2006-10-20 21:48 x
お返事いただけたということで、私も嬉しく思います。中教審は、どの程度地方の教育が文化と密接につながっているかご存じかわかりませんが、今の社会情勢からも地域での取り組みは必須となってくるように思います。また、多くの教育に関するニュースがながれるなか、人間がうしなっているもの、自然との調和をどういった観点で考え実践するのかが我々に問われているような気がします。わたしのブログはそのあたりを自分の考えを整理しながら少しずつですが書いています。布引焼の小嶋太郎さんはこれらの話題に対して社会と芸術が担う物は非常に大きい、また子どもは何も変わっていない、大人が変えてしまったから多くの問題が起きているとおっしゃっていました。全く同感です。滋賀県知事の嘉田さんも同じ考えを持っておられると思います。
Commented by yumemasa at 2006-10-20 22:03
村西さん、本当にやってよかったですね。皆様それぞれ多忙な中で、わざわざご返事をしていただいたということに手応えを感じました。
さて村西さんのコメントに書かれている内容、ものすごく共感します。
大人が変えてしまったという見方、まったくその通りですね。どうも、教育問題では学校や教師のみがやり玉にあがっている感じは拭えません。
逆に学校から提案して行かないといけないですね。説明責任等という言葉でビビること無く、逆に提案責任くらいの意識でやっていきたいと思っています。もちろん自分に「調子にのるなよ!」といい聞かせつつ。足下をしっかりみながら、やっていきたいと思っています。
それにしてもこうして思いのつながる仲間がいるというのは心強いですね。元気も出ます。
ところで、なぜかは、わからないのですが、村西さんのブログにコメントができないのです。残念。
Commented by 村西慶久 at 2006-10-20 22:21 x
コメントができないのは私もわかりません。マックだからでしょうか。原因がはやくみつかるといいのですが。トラックバックはしていただけるのに、うーーん。  
人との出会いとつながりはほんとに力になり勇気になりますね。最近、校外にでて授業実践をしてるとほんとに痛感します。また、こういったことを行うと校内も元気になるようで、ほんとにいい感じです。
Commented by yumemasa at 2006-10-20 22:56
村西さん、NICEタイミングでした。最近superbirdさんという方からコメントを頂いているのですが、陶芸をされている方で、小学校に教えに行ってるそうです。その立場からの感想が次のブログに書かれていました。
http://sbblog.exblog.jp/
つながりますねー。楽しいですねー。
Commented by hakusuke at 2006-10-23 00:32
膨大な素晴らしい資料読ませていただきました。協力しようと思いつつ,あれこれ諸事情含め,実践内容やらあれこれ報告できなかったため,ブログで文章にしようと思います。まだ,文章がまとまっていないため,もうしばらくしてからトラックバックさせていただきたいです。
何らかの形で,宮城で行動起こすかもしれません・・・。数年後にでも?
Commented by yumemasa at 2006-10-23 01:10
読んでいただき、ありがとうございます。なんで美術は必要なの?って聞かれて理論的の上では学習指導要領や他の研究でも明確に示されています。しかし、それでは一般の方々には伝わりにくいです。
そこで、そのことを、子どもの姿で伝えようとしたのが、この資料です。
そして作品にこめられた子どもの思いを子ども自身の言葉で話してもらうということもありました。
この子ども言葉を聴きながらというのは、このブログでもたびたび登場している寺内定夫氏からも学んだことがきっかけです。「絵で聴く子どもの優しさ」は幼児から小学生が中心ですが、それは高校生や中学生にも通じる部分があります。寺内定夫氏はとっても優しい方であるがゆえに、教育実践については厳しいです。
Commented by yumemasa at 2006-10-23 01:15
(続き)同じように日本美術教育学会の大橋功さんもKIDS ART LABOの中で「絵は心の窓」と言っています。幼児の絵のことや幼稚園教育を学ぶと中学校の指導もいろいろ見えてきます。
機会があったら千里敬愛幼稚園のWEBサイトを見てください。勉強になりますよ。
Commented by uzura_land at 2006-10-25 10:33
なぜ勉強するのか?私もまだ明確な理由は言えません。でも、就職してその後、様々な仕事に(バイトでも)就きましたが、「読み書き算盤」とはよく言ったもので、これはどこでどんな仕事に就いても必要な力です。弱いとホントに困りますよ!以前、ケーキ屋さんへ行ってのし紙に「御歳暮」と書いてもらうのに「御」もおぼつかない上に「成」と書いているお姉ちゃんに、「御歳暮承ります」って書いてあるお店のボードを見せて説明しましたよ(^^;)電話で住所や名前の漢字を聞くにも知らないとなかなか話が進みません。どこで何をするにもついて回るものです。逆に、それさえしっかり力をつけておけば、いつでもどこでも一人ででも勉強できるということです。
Commented by uzura_land at 2006-10-25 10:33
(つづき)昔の寺子屋はそういう「読み書き算盤」と人としての道徳的なことを教えていたのでしょう?明治維新以後、教育と医療福祉とお寺が、それぞれ別の分類化されてしまったことで、なんだかおかしくなっていったのだみたいなことを言ってる人がいました。そういうのを総合してやっていたのが「お寺」だったのに、今はただの「葬式屋」になってしまった、と。美術は、美術というくくりにしなくても書から見る美とか、所作の美とか、風景の美とか、あちこちに美意識は散りばめられていたのではないかな?と勝手に想像しています。
Commented by yumemasa at 2006-10-25 22:54
近頃、高校の必修教科の問題が出ています。高校を叩いて、それでおしまいにならないことを願っています。これなど学ぶ意味は残念ながら受験のための色彩が強いですね。
最近ね、ちょと問題を起こして反省している生徒が最近歴史の授業がおもしろいと感じていると話していました。社会の先生の授業は人間の生き方を考えるような視点で実生活や身近なところと結びつけて授業をしているんですが、そういったことも伝わっているようです。そういうことが大事なんだろうと思っています。
以前、中学校3年生に人はなぜ学ぶのかって考えてもらったことがあるんですが、その中に素晴らしい答えもありました。それこそ各教科について。
そしてウズラさんの言われるように「しっかり力をつけておけば、いつでもどこでも一人ででも勉強できるということです。」そう、これですね、これ、よりよく生きるためにね。
そしてこれまで築き上げてきた人類の英知を次世代に引き継ぐというのもありますね。
by yumemasa | 2006-10-19 21:29 | 美術教育の危機 | Comments(10)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明