幼児の時を大事にしたい

幼児の時を大事にしたい_b0068572_10576.jpg 「いじめ」問題。あるいは過去にあった衝撃的な様々な少年犯罪。私が教師になった頃は「校内暴力」。学生の頃は「金属バット殺人事件」。
 そしてその都度、対処療法。文部省(当時)では「道徳教育」の充実を強調しだしました。そして「愛国心」。いまは「教育基本法」を何が何でも変えればよいという姿勢。
 
 子どもが生まれてから小学校にあがるまでの、その大事な大事な時間をどうするか、教育論ではそこを大事にするべきでしょう。すぐに成果は出てきませんが…。ましてやテストの点数で測定する事も不可能。

子どもは未来からの贈り物です。そして世界は、この子ども達にやがては支えられていくわけです。

  幼児の時を大事にしたい_b0068572_0593713.jpgこれだけ経済格差が広まったのですから、小さな子どが育っている環境も大きく違います。小学校にあがるまでの貴重な時間、どの子にもよい環境を保証してあげたい。教育の機会均等は小さな子どもの段階を手厚くしたい。やはり国の教育予算をこちらにこそ、注ぐべきでしょう。「三つ子の魂百まで」って言葉があります。
 ただし、早期教育ということを言っているのではありません。

だって「早寝・早起き・朝ごはん」を国家として推進しなければならない時代なんですから。
保護者の責任で、ということもあるでしょうが、同時に若い親御さんへの子育て支援をもっともっとしていかなければならないでしょう。もちろん金銭的にも。地域の教育力という事も若い親御さんに対しても発揮させなければならないのかもしれないと考えています。

《関連サイト》

ドイツの「森の幼稚園」…幼児期の自然体験はとってもとっても大事だと思っています。自分の子育てを通してそのことを実感しています。子どもと共に自然界に足を向ければ、また親としても子どもの中に何を育てていかなくてはならないか、何が大事なのかが見えてくるような気がします。

てのひらえほん…寺内定夫さんは現代の教育課題の具体的事例をとらえたうえで、ここで様々な提案をされています。親のあり方についても様々な視点で述べられています。

絵で聴く子どもの優しさ

センス オブ ワンダー

幼児教育に力を入れるべきということや若い親御さんへの子育て支援の大切さは、もう少し考えを深め、教育再生会議の方に意見として出したいと思っています。(300字かあ)
Commented by きたのつづみ at 2006-11-13 11:41 x
森の幼稚園、素適ですね。教育に、すぐに目に見える結果を求めないで欲しいなあ~とは、常々思っていることです。
Commented by yumemasa at 2006-11-13 21:12
この幼稚園の考え方、非常に共感をよびますよね。すぐに成果を出せるドリル的なものも確かに必要ですが、数字にはあらわれない学びの部分、大事なことがたくさんありますね。自然体験等しなくても点数はとれますけれど。
何というか、人生をよりよく生きていく根っこの部分がやはりもっともっと話題にされるべきでしょうね。
小さな頃絵本を読むのだって文字をはやく覚えるためと思っておられる方もいますが、それは副産物でしょうね。親に読み聞かせに愛情を感じたり、想像力を育んだり、本に興味を持ったり、それはもちろん、子どもの学ぶ意欲を育てることになるでしょうね。
Commented by 鈴木利典 at 2006-11-14 10:10 x
本当にここ何日かのニュースには、気が重くなります。「教育問題」として学校や文科省が取り上げられることは多いのですが、親・子の関係について、または周りの大人たちのかかわりについて、あまりふれられないのはなぜなのでしょう。
「親」といっても、皆聖人君子なのではないのです。子育てのプロでもないのです。だからこそ、周りとのかかわりが重要なんだと思うのですが。
うっかりおせっかいを焼くと、「不審人物」扱いされたり親に怒鳴り込まれたりという地域社会の中では、親・子ともに不幸です。
Commented by yumemasa at 2006-11-15 00:16
鈴木さん、本当にそうですね。「親・子の関係について、または周りの大人たちのかかわりについて、あまりふれられない」のは、悪者がはっきりしないからではないでしょうか。
親子を取り巻く地域や社会全体のあり方をメスをいれるべきだろうと思います。というか、解決策ですね。
それは今のいじめをどうするか、ということもそうですが、一方でやはり乳幼児期ですね、これ。
地域のボランティアの方が不審者扱いされてしまうというのも私も聞いた事があります。
しかし、全国にはうまく機能している例もあるでしょうから、マスコミにはこのあたりも取り上げてほしいです。
Commented by ohta at 2006-12-04 17:47 x
残念ながら教育の機会はますます不平等になるでしょうね。「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」が、削られちゃってます。

教育基本法改定案が通ってしまうと、個々の内面を無視して、画一的な愛国心など「国に役立つ資質」を押し付ける「教育」が行われます。これでは、違いを認めないなど、いじめに見られる強制とまったく同じです。格差教育を容認して、弱者の切捨ても可能にします。ここから子どもたちが学ぶのは、強要、競争、対立、排除といった関係だと思います。

12・5 国会前一万人集会ほか
http://www.kyokiren.net/_action/rinji

時間 : 18時~19時
アクセス : 地下鉄千代田線・丸の内線「国会議事堂前」駅下車3分
主催 : 教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会

国会議員に意見を言うなら
http://www.kyokiren.net/_misc/san-toku1

国会前アクションの様子(ビデオ)
http://vpress.la.coocan.jp/vptv.html

Commented by yumemasa at 2006-12-04 20:36
ohtaさん、多様な価値を認めない国になれば、孤立化するでしょう。心を評価するなどあってはならないことです。
教育基本法を十分な論議なしで、強行に変えるなど…第一そんな決め方をしている姿を子どもに見せられるか、ということもあります。
北海道にはアイヌ民族もいるのですが、見えない存在なのでしょう。
私も集会に参加してきました。共に頑張りましょう。
Commented by ohta at 2006-12-09 12:24 x
レス、ありがとうございます。

13日以降が本当の正念場になりそうですね。ご存知かもしれませんが、6日のヒューマンチェーンでは「ザ・ニュースペーパー」が安倍首相のモノマネをしてくれまして、大うけでした。ビデオはこちらで観れます。

http://henrryd6.blog24.fc2.com/blog-entry-206.html
Commented by yumemasa at 2006-12-09 13:42
見せていただきました。こんな戦い方があるのですね。モノマネの切り口シャープでした。
取り組み私の地域でも職場でも進めています。互いに頑張りましょう。
by yumemasa | 2006-11-12 21:47 | 教育一般 | Comments(8)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明