鑑賞学習をデザインする
2006年 12月 10日
1、一つの題材を巡って8人の方の実践が紹介されています。しかも小学校・中学校の両方で。この「比較」しながら研究していくという手法は非常におもしろいです。比べることで何が大事なのかが見えてきたり…。鑑賞教育の中で自分の立っている位置が見えてきたり。
そして福本先生のまとめの言葉の中に「まず肩の力を抜いて実践することが大切」と述べられています。私もあまりに考え過ぎずにやってみてはどうだろうと思っていますので…。
もし、ラスメニーナスを 自分で授業をするとしたら、どうするだろう?とを考えてから、この本を読まれるとさらに面白いでしょう。
2、本とホームページがリンクしています。本が概略を示し、俯瞰しながら全体を把握する役割を果たしています。「詳しくはネットでどうぞ」というスタイルもあるのだなということで新鮮でした。おまけに少ないページ数でもネットと併用すれば、分厚い書籍に負けない効果が得られます。省資源で、ローコストも見習いたい。
研究紀要のこんなスタイルもありえますね。
3、鑑賞授業をデザインする。このデザインするという言葉を使うと細部にとらわれすぎずに、全体の構成をよく考えられるようになります。不思議と。私も学校の研究で「総合学習をデザインする」という言葉を使い、好評でした。
4、出版物の表紙が福本先生ご自身によるもの。これも美術教師ならではですね。WEBデザインもかっこいいです。
5、さらに兵庫県造形教育研究大会で「ラス・メニーナス」の鑑賞授業が公開されています。本とネットだけではないのです。←小学生が実物大(?)の絵を前にして鑑賞している写真が公開されています。まず、この大きさに感動するだろうなあ、子どもたちは。
《関連記事》
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☆ 指導観・子ども観の違いで絵がこんなに変わる!
☆ わかりやすい「鑑賞の授業入門書」
《関連サイト》
☆ ラス・メニーナス鑑賞プロジェクト
↑この本とリンクしているWEBサイト
☆ 日本文教出版
☆ ファシリテーションによる鑑賞学習(zakkyの美術教育deトーク)
*この記事については日本文教出版様のご了解を得ています。
☆ 「ラス・メニーナス」を小,中学校の教材として取り上げる
(zakkyの美術教育deトーク)