子どもの絵をご理解いただくための活動開始。
2007年 01月 13日
子どもの成長に欠かすことのできない、絵をかくという行為。(絵の他にも造形活動全般を含みますが)
しかし、そのことが一般には理解されていないと実感します。この価値を知っていれば教科の時間数を削減するなどは、しないでしょう。
今日、以前から考えていたことを現実のものにするために具体的な活動をはじめました。
子育ての支援のための「子どもの絵と、子どもの育ち」について小さなお子さんを持つ親御さんへの啓発活動です。
私は地元の NPO法人「チャレンジポートあゆみ」の一員です。今日はその啓発活動としててはじめにNPOメンバーを対象に、児童画の発達(なぐりがき〜中学生)についての講演をしました。
私の講演が1時間20分くらい、そのあとの話し合いが60分くらいでした。
講演を終えてから、これを活動内容の一つとして是非やっていきましょうということになりました。
講演後の「ふりかえり」の話し合いで、以下のようなことが出てきました。
「美術教育の大切さを実感しました。学校の授業の中で、子どもの発信を受けとめられるのは美術と国語の作文では。」
「点数にあらわれない、大事な学びが美術教育の中にある。」
「相談活動と共感的に子どもの表現を受けとめることは基本的に同じではないか」
「コレを若い親に聞かせることは大事なこと、子どもの絵の成長がわかったので、安心出来る」
「子どもの絵を聴くということは相談活動の受容的な聴き方と共通している。子どもの絵を聴いて、それを深める聴き方も大事なこと」
「こどものやさしさに触れ、涙が出てくるようなお話もありました。」
私としては、教師以外でははじめての講演でしたが、非常に手応えのあるものでした。
これまで子どもの絵について学んできたことが、生かされました。
今日は自分のとっての大きな一歩です。
やがては、小児科や産婦人科の先生にご協力いただきながら取り組みたいという思いを持っています。
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☆ 子育てと子どもの絵
☆ 幼児の時を大事にしたい
「この絵は2年生のとき描いた絵です」「この絵は○歳のときの絵です」と、よく耳にします。1年間授業でつきあって、4月に描いた絵を見ると、その子が4月に描いた絵、とは見えません。4月に描いた絵、ではなく、4月のその子自身が目の前にいます。
8歳のときに描いた絵、ではなく、その絵は8歳のその子そのもの。こう言うとちょっと図工・美術に身びいきになってしまいますが、大人になって、もしも小学校のときに書いた作文、それも自筆原稿がでてきたら、6歳の自分がそこにいる、と思うのです。○歳のときに書いた作文ではなく。
子どもの絵をそんなふうに見ています。今年もよろしくお願いします。
作品を見るとその時のことが蘇ってきますね。
作品はおおげさに聞こえるかもしれないけれど、やはり生きる証でしょうね。
中学生にはそのまま言ってます。生きる証だと。
その子がいるからこそ、そしてその時だからこそ、描いた絵、そんなとらえ方、大事ですね。
田尾さんの言われたニュアンス、今度またこのような講演会をしたときに、やってみようかなと思います。