図工美術の授業時間数現状維持しかし…
2007年 11月 06日
検討素案となっています。結論から言うと、このままいけば、図工美術の授業時間数については現行のまま。(小・中・高ともに)
中学校美術の選択教科化は避けられました.(中央教育審議会での委員の発言がありました)これに対しての美術教育各界の様々な取り組みも私は非常に大事だったと思っています。とにかく、最悪のシナリオは回避されました。
しかしこれまで数字で示されていた「選択教科」は消え、総合学習の中で年間最大35時間選択教科を扱ってもよいことになりました。
しかし、選択教科の中で美術を開設するのはきわめて厳しいでしょう。学力テストで地域別に点数が示されるため、「競争」することになるでしょう。競争・成果主義の中で選択教科の内容は…。いわゆる5教科です。
学校の選択制がさらに進めば、やはり点数の高いところに希望が集まるのは当然ですし。まだこの段階ですので、私の誤読もあるかもしれませんが…
となると、選択教科「美術」は、ほとんどの学校から姿を消すことになるでしょう。その結果何が生まれるか、それは美術の教員の減少です。それは美術の免許を持った教師による授業が減ることを意味します。授業の質の低下。
このような状況でおそらく10年後(たぶん、このスパンは短くなるでしょう)の指導要領改定前に美術教育の価値を世間に伝えるのはもっと厳しいでしょう。
子どもたちにとって今いる自分の存在があってこそ、成り立つ時間、自己を見つめ、自分をつくりあげる時間。こんなに貴重な時間はないのに…。
>美術の教員の減少です。それは美術の免許を持った教師による授業が減ることを意味します。授業の質の低下。(続く)
①若年教員の育成
②非常勤、常勤講師に対する研修の呼びかけ、充実
③一人配置校が多くなることから、研究会を中心とした情報交換や題材の教材研究の深化
などが求められてきます。これらを支えていくのはやはり研究会の活発な活動だと思います。また、教育委員会も美術の担当指導主事が積極的に進めていくことが大切だと思います。
生徒一人一人に美術を通してしっかりと美術でしか身に付けられないものを育むために、今後ますます頑張っていきましょう!!
美術の学力は点数化し、測定できるものではないですから。
ですから、私たちは子どもの姿や具体的な言葉、調査などで根拠となるものを残していかなければならないと思っています。
東良さんが提案された研修会は指導主事というより、もっと現場サイドで自主的な研修をどんどん進めていかなければならないでしょう。
どちらにせよ、今後、多くの美術教育関係者が立場を超えて、子どものために、頑張らねばならないですね。