学ぶ喜びや価値を実感する生徒の育成をめざして

岡山大学教育学部附属中学校の辻政宏さんの授業から生まれた言葉をご覧ください。

「 ぼくにとって美術とは、毎回毎時間が発見で、新しいものを発見する喜びでもありました。小学校では作品をつくって終わりだったので、色の特色やスケッチ、そして立体表現など、ここまで多角的重層的に学ぶなんて思いもよりませんでした。(中略)この1年で大きく変わったことは美術に対する価値感です。美術は才能がなければやっても無駄だと思っていました。でもそうではなくて、基本ができていなければだめなのだ、ということに気づきました。美術とは新しい知識をくれるだけのものではなく、心を感情を豊かにしてくれるものだとぼくは考えます。」

学ぶ喜びや価値を実感する生徒の育成をめざして_b0068572_22394576.gif 辻先生の研究実践は代42回教育美術・佳作賞を受賞しています。


「形・色・材料などを介して学ぶ喜びや価値を実感する生徒の育成をめざして」
〜題材間の関連性系統性を重視した単元構成からの考察〜

辻さんはこのブログのコメントの中で次のような言葉を残してくれています。

「個々の題材の充実ではなく、題材間の関連性や系統性を重視するようになりました。そして、少しずつではありますが、生徒の美術を学ぶことへのまなざしや価値意識が変わってきたように思います。」
Commented by 岡大附中 辻 at 2007-12-27 23:52 x
記事に取り上げていただき有り難うございます。実はお恥ずかしい話、あの冊子には掲載されていません(ご覧になった方はご存じでしょうが)。理由は生徒の学習前後の変化について数量的検証を試みているのですが、分析の仕方がまずくわかりにくいものになってしまっていたからです。その後もう一度手直したものを本校の研究紀要として整理しました。近いうちに本校美術科のホームページへ掲載させて頂きますので、ご覧いただければ幸いです。
Commented by yumemasa at 2007-12-28 01:28
辻さん、検証の結果を数字でという手法もあるでしょうが、このような子どもの書いたもの、特に全員の感想なり自己評価なりが大事ですね。
公開したら教えてください。
by yumemasa | 2007-12-27 22:33 | Comments(2)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明