学習指導要領の「解説」が公開されました!!!

2008年7月1日
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図画工作の「解説」が公開されました

PDF形式で公開されています。

とにかく、美術教育関係者は必見!!

 文部科学省「新しい学習指導要領」

PDFをプリントアウトすると87ページになりました。
Commented by 東良雅人 at 2008-07-01 17:21 x
全国説明会も始まり、いよいよ京都市でも移行措置に向けて動き始めています。中学校の解説も再来週には公表されることでしょう。活動面などの表面的なことだけでなく、今回の改訂における趣旨やねらいが理解され、一つでも二つでも生徒にとって美術を通した学力が身に付けられる授業実践が全国に広がればいいなって思っています。

是非、現行と新しい学習指導要領の解説をしっかり読んで下さい。(個人的にどの人もが読みやすいように「マンガ学習指導要領 美術」なんてあるといいなぁなんて考えています:笑)
Commented by yumemasa at 2008-07-02 01:02
美術が70時間あったころ、各分野、領域をなんとなくやっていても、それなりにつじつまがあうという面もありましたが、もう今のような時間数では相当真剣に学力について考えていかないといけませんね。
昨日発表された「解説」わかりやすい記述になっていると感じています。
実は昨日あった授業のための研究協議で専門外の先生に、ちょうど話し合いで話題になった部分を読んでいただいたところ、笑顔になりました。印象的な出来事でした。ちなみにそれは32ページ。
このわかりやすさは「解説」で大事なことですね。
ましてや今後美術の免許を持たない人が教える機会が増えますので、この「わかりやすさ」は必須です。
中学校の「解説」にも期待しています。
Commented by misawakazumi at 2008-07-05 00:55 x
図工美術において今回の指導要領は教科の存在理由を明確に打ち出したものとなっているのではないかと思います。その一つが共通事項でしょう。内容の取り扱いも必修事項として実施しなくてはなりません。学習指導要領の解釈には必ず実践と絡めて話をしていく必要を感じます。ブログでもすばらしい実践をどんどん紹介していってください。
Commented by yumemasa at 2008-07-05 08:37
私もそう思います。「共通事項」が入ったことで非常にわかりやすくなりました。目標の中に「感性を働かせながら」という言葉がはいりましたが、主体者である子どもの存在があってこそということになりますよね。
さてさて、素敵な実践事例、三澤さんも教えてください。
そうそう、このブログをはじめたころ、寄稿していただきましたよね。またお願いします。
三澤さんの立場だからこそできることってのもたくさんありますし。

Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-05 13:35 x
 「共通事項」は音楽科でも明記されており、それをどのように扱っていくかについては、今後の実践の積み重ねが必要です。その中で三澤さんがおっしゃる「必ず実践と絡めて話をしていく必要」というのがとても重要だと思います。「共通事項」については、子どもの関心を無視して単なる知識として教え込むのではなく、「生活的概念」からスタートして、意図的な「つまずきの組織」を通して思考・判断を促し、最終的に「科学的概念(知識)」の獲得へと至る中で、構成的に「共通事項」を理解するのでなければいけないと考えています。こういった展開を考える上で、石狩造形教育連盟のHPで紹介されている「育みたい力」は、とても参考になりますね。音楽科においてもこういった見取りが必要だと感じています。研究大会まで1ヶ月を切り、どんどんバージョンアップされていくのかと思いますが、「研究が楽しい」とおっしゃる皆さんですから、きっと素晴らしい提言ができあがることでしょう。私自身は吹奏楽部のコンクール直前なので顔を出すわけに行きませんが、Web上で学ばせていただこうと思います。またも長くなってしまいました。申し訳ありません。では失礼します。
Commented by yumemasa at 2008-07-06 08:21
音楽と美術の「共通事項」はニュアンスが違いますが、共通点と相違点を押さえることで、教科性もより鮮明になってきて、おもしろいでしょうね。
そして共通点では教育とは?の部分が見えてくるでしょう。
ところで研究会応援いただいたり、「育みたい力」を見ていただいたり、すごく、うれしいです。
また、今晩も更新します。
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-06 20:13 x
 コメントばかりですみません。音楽科の「解説」は93ページにわたるものですが、「共通事項」については20ページに詳しくふれられています。そこには「聴き取る」ことと「感じ取る」ことの差異が語られているのですが、これがなかなか理解が難しいのです。
音楽科の観点2は「音楽的な感受や表現の工夫」と題されていますが、皆さんの「育みたい力」では「感じとる」は観点4「鑑賞」にあたります。音楽科においても、観点4は「鑑賞」なのですが、単なる「聴き取り=聴取(知覚)」や「感じ取り=感受」と、「感じ取って聴くこと」はどう違うのか、今ひとつ判然としないのです。図画工作の解説の中にも「主体的によさや美しさなどを感じ取る」(p.23)という記述がありますね。
 
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-06 20:14 x
 私は以前から、各教科における観点別学習状況の評価とそこに見られる学力構造について大きな矛盾を感じており、折に触れて調べたり考えたりしているのですが、なかなか答えが見つかりません。とりあえず現行の4観点(関心・意欲・態度/思考・判断/表現・技能/知識・理解)の基礎となっているのが、アメリカのブルームらが提唱した「教育目標の分類学(Taxonomy of educatinal objectives)」における「情意的領域(観点1)/認知的領域(観点2・4)/精神運動的領域(観点3)」であるらしい所までは理解したのですが、それが各教科においてどのように位置づけられているかについては、まだ不勉強でよくわかっていません。
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-06 20:14 x
 今回の指導要領の改訂にあたって、改定学校教育法第30条には学力の3要素、すなわち①基礎的・基本的な知識・技能(習得型)、②思考力・判断力・表現力(活用・課題解決型)、③学習意欲(主体的に学習に取り組む態度)が明記されました。それが現行の4観点とどう整合性を持つのか。今回の学習指導要領改訂を受けて、指導要録の改訂があるのかどうかとも関わってきますが、あらたな学力の定義を受けていわゆる絶対評価のあり方も変わるのでしょうか。前回の学習指導要領の改訂をきっかけに「学力低下論争」なるものが起こりましたが、今回の指導要領改訂はその影響を強く受けていると感じています。「PISA型学力=生きる力」という、文科省の苦し紛れの説明を真に受けるわけではありませんが、「読解力」「リテラシー」「キー・コンピテンシー」などという新しい概念も登場し、ますます議論が混乱している感じもします。
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-06 20:15 x
 ともかく、これらの議論に不在なのは「具体的な子どもの姿」であると常々感じています。その意味で皆さんの「育みたい力」が、「子どもの中に何を育もうとするのか、子どもの側に立って考えてみようとする提案」であることに、とても大きな希望を感じています。また、先生が指摘してくださった、音楽と美術の「共通事項」の共通点と相違点を押さえることで教科性を明らかにすることというテーマについても、「芸術部会」として考えるという構想において重要な切り口になるのではと感じています。私一人の力では何ともならないのですが、以前前嶋さんもコメントしていたように「教育学、芸術学、経済学を総合的に研究し、協力していく」という発想で、広く「脱領域的」に実践を進めて行ければと思いました。昨日に引き続き、込み入ったことをコメントしてしまい申し訳ありません(それも大量に…)。ひさしぶりにたくさん考える事ができました(これも「匿名」さんのお陰?でしょうか)。ありがとうございました。
Commented by yumemasa at 2008-07-10 23:23
笹木さんの熱いコメントにふれて、うれしかったです。実はこの数日はまさに時間とのたたかいのような日々でした。
あまりにもハードで、その多忙さを楽しいでいました(苦笑)
もちろん、このようなことがエンドレスで続かないとわかっているからやれるのでしょうね。
ところで笹木さんがあげられた「学力低下論」特にマスコミを通して、広められましたが…非常に狭いものと感じています。
このあたりを大切に考えていかなければならないでしょう。
Commented by yumemasa at 2008-07-10 23:30
(続き)私たちのように「選択教科にしてしまってはどうか」などという意見が出る(教育課程部会)教科にとっては、それに反論するとなると教科の存在理由を説明できなければなりません。
そいうい意味で、私たちは受験5教科の教師よりは比較的に、教科の本質を考える機会に恵まれているともいえます。
いま「美術による学び教育研究会」の活動が楽しみでもあります。
笹木さん、そして何より「育みたい力」に注目していただき、うれしいです、この視点で授業をつくっていくと、シンプルで楽しくなっていくと考えています。
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-12 20:37 x
 先週末は、先生が多忙であるとは想像しつつも、こちらの勝手でたくさんコメントを書いてしまいご迷惑をおかけしました。「熱いコメント」などと言われて、少し照れくさいところもあるのですが…。「多忙を楽しむ」というのが凄いと思います。私は忙しくなるとすぐパニック気味になってしまいますので、「楽しむ」という余裕を身につけたいといつも思っています。
 「学力低下論」が、非常に狭いものだという認識には同感です。定量的・測定的な暗記学力ばかりが強調され、定性的・質的な個人の美意識・価値観に関わる能力が軽視されているように感じます。我々芸術教科の存在理由とは、まさに後者の定性的学力の育成にあると言っても良いでしょう。
Commented by 笹木 陽一 at 2008-07-12 20:38 x
「美術による学び研究会」も先生のブログを通じて知ることができました。恥ずかしながら私は現在、大学院博士課程への進学を計画しており、研究テーマを「音楽における協働の学び」にしようと考えています。美術の場合、個人による製作が学習の中心になりがちかと思いますが、先生が紹介してくださった「対話による鑑賞」は、美術における協同学習(Collaborative learning)の格好の例かと感じています。他にもたくさんの「学び」が、美術に限らず、様々な教科や教育課程で実践されています。専門に偏ることなく、広く「学び」というキーワードを通して、教育実践を考えていきたいと思います。「対話による鑑賞」については、機会があれば先生に直接ご指導いただきたいものです。そのうち必ず機会が来ると信じて、それまではとりあえずweb上で学ばせていただきます。
Commented by yumemasa at 2008-07-13 00:26
多忙を楽しむといっても期間限定だからできることです。実は私は「忙しい」という言葉をほとんど言わなくなりました。自分なりの美学なんでしょうかね。
あー、キャンプに行きたい、山に登りたい。

Commented by yumemasa at 2008-07-13 00:31
笹木さん、大学、深めるにはいいところでしょうね。
対話による鑑賞は、一人じゃないからこそ、可能なことですね。
さて美術の表現ですが、私は以前はあくまでも個人が中心でしたが、
互いに交流や相互評価などを入れると、表現が深まっていくと感じてます。

by yumemasa | 2008-07-01 12:00 | Comments(16)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明