品川区の小中連携〜(寄稿)鈴木 斉 |

品川区教育会 図工・美術部という組織の2月連携展・公開授業という催しがありました。
品川区は東京の中でも、小中一貫・連携の先進の地で、
小中一貫・連携を組む中学学区のグループごとに、一箇所で展覧会をするという面白い試みをしています。
今回は区立鮫浜小学校の体育館に、
中学校1校、そこに進学する小学校3校が一堂に作品を展示していました。
同じ地域の9年間のそれぞれの子どもたちの作品を一度に見ることができるわけです。
(これは地方では良くあることかもしれませんが・・)


小学校の図工の先生が、中学生に授業をして、
中学校の美術の先生が小学生に授業をするのです。
その小学生の授業を私が担当させていただきました。
地域的には同じ東京といっても、別世界のように遠い地域なのですが、
小学生と授業をできるチャンスと、二つ返事で引き受けた次第。
何をするか悩みましたが、造形遊びとして、例のシルエットの授業をしました。
題して、『シルエットで遊ぼっ!〜不思議で驚きのある空間をつくろう〜』。
子供たちはすぐに熱中して取り組んでくれました。

『さわって 見える カタチ 〜オイルクレーをアートする〜』と題して、
あえて小学校の低学年で使っていた油粘土を材料にすることにより、過去の経験を体全体の感覚で思い出しながら、
新しい表現の感覚を見つけながら、自分のこだわりの形を見つけていくという活動を実践しました。
それぞれ普段とは対象の違う生徒と共に、楽しい創作の時間を過ごしました。
長いスパンで子どもたちの創作活動を見て、教師同士も共通理解していくという点では、
この取り組みはとても有効な形だと思いました。
中学の先生方の参加が少ないのが残念でしたが・・・。
その後、時間をいただけたので、私の中学校での活動をまとめた、
『いつでも、どこでも、どこにも美術』のプレゼンをさせてもらい、
小学校の先生方に、中学の美術の日常のアートの取り組みの様子を見ていただきました。

やはり図工界の重鎮、いろいろとご指導いただきました。
夜の反省会も、趣のある?一杯飲み屋の2階で、語り合う飲み会。
真剣に子どもたちの図工・美術教育を語るいい雰囲気でございました。
内野先生がどっしり構えていて、そのもとで若手が勉強しているというような雰囲気。
トンギコの思想が引き継がれていくような現場に居合わせたことを、幸せに思いました。
下の作品は田中先生の指導の作品です。展覧会で発表したもの。






埼玉の飯田です。小中連携の取り組み興味深く読ませていただきました。中学校の先生が小学校に出向くだけでなく、小学校の先生が中学に行くというのがいいですね。図工・美術という教科だから取り組みやすいということあるのでしょうか。
中学校から小学校へ異動して1年、あっという間でした。新鮮なことばかりでしたが、基本的には「作り出す喜び」を一緒に味わうという点では大きく変わることは何もないわけですから。後、一年、小中連携で何ができるか考えていたきいと思います。
先日は八石小の田尾先生の校内展に中学の美術の先生と、小学校の図工専科の先生と参観させていただき、題材や指導法を学ばせていただきました。いつか是非、鈴木先生や山崎先生の実践を直接拝見させていただきたいです。
内野先生のもとで、若手が育っているというのは素敵なことですね。
私は図工・美術が得意というわけではありませんが、美術教育で大事にされている根底の考えと、自分の大切にしていることはとても重なっていると思う日々です。
田尾先生のところに行かれたんですね。いいなあ、自然体なんですよね田尾先生。内野先生のところもそうでした。
鈴木先生のところも行きましたよ、私は。あ、ブログで紹介していなかったです。
ここも勉強になりました。夏休みの課題なんかもおもしろかったです。
kfujitaさんがこうして美術教育のブログに来ていただけること、ものすごくうれしいのです。
いわゆる美術教育関係者だけで盛り上がっていても…。
とにかく「私は図工・美術が得意というわけではありませんが」というような言葉を言われなくなるような美術教育にしていかないとならないと思っています。
私も美術教育の根っこの部分がkfujitaさんが日頃語られていることと近いと感じています。
トントンギコギコのDVD持っているんですね。なんか、うれしい。