「美術、楽しそうですよね」 |



そして、つくりながら 考える授業のため、クラスの中で学びあうということも効果的です。構想の段階にじっくり取り組む時間を設定していないため、この学び合いで、いろいろと思いつきます。互いの発明から学ぶわけです。
ただし、しっかり構想して(見通し)を持って制作したい子は、家でやってきています。

この授業は、実は宿泊学習に連動しています。ここでの体験がこの授業の導入になっています。その体験は二つ、ひとつは自然体験、もうひとつは洞爺芸術館での彫刻作品の鑑賞。洞爺芸術館に展示されている作品は「手のひらの宇宙」という小さなサイズの作品。授業は、この考え方をベースに、テーマを「自然」にしています。「自然」は、洞爺湖での体験、洞爺湖で感じたよさ、その他、一般的な自然、あるいは 環境ポスターのような考えでつくってもよいとします。
だからこの「自然」というテーマは「課題」ではなく、発想を広げるためのヒントです。

教室の中には材料を選ぶ楽しみもあります。それに対応して「試作」の時間をつくりました。考えること、つくること、他の人の考えを参考にすること、そんなことを楽しむ授業にしたかったのです。何より「選び、決める」ということが豊富に盛り込まれます。楽しいけれど、気がついたら、自分で工夫してつくることの楽しさ、他の人の作品を見る楽しさを味わっているという感じです。


教師側の意図に生徒の発想や表現が押し込まれるのではなく,(イメージとしても具体的にも)表現が気持ち良く上下左右に広がっていっているなぁっと拝見いたしました。
「桜道」にキュンとしちゃいました。(^_^)

自然の大好きな山崎先生ならではこの授業だと思いました。作品の大きさも作品コメントの入れ方,書き方も心地いい!
こんな風にひとつのテーマや約束事からこれだけ表現が豊かに異なっていく授業が大好きです。
実は、この授業のおもしろいところは、制作だけではなく、最後に白い画用紙の台紙にはり、解説をつけるときもです。
自分の作品を鑑賞し、また発想するんです。この段階で作品に手を加える生徒も出てきます。
でも、それが環境問題とか、そんなものだけではなく、自然のよさを味わう、おもしろがる、それも大事にしています。


美術教育の根幹にかかわるような、そんなコメントがうれしい!

・教師の思ったように仕上げられる表現(作品)。
・教師が思った以外(以上)に仕上げられる表現(作品)。
「やることの押しつけ」は前者で多く発生するかもしれません。それに満足感を得る(目指す)教師もいるかもしれません。
後者の方が生徒も教師も健康的と思い意識するようにしていますが,何が起こるか分からないですし評価のことなどありますから教材研究は大変ですね。(^_^;)
授業が週1時間程度で、子どもが意欲的に学ぶという授業を構成するのは厳しいです。実は。
教師に出された課題をこなすためにような授業では、難しいかもしれません、喜びを得る事が。表現は子どものものですよね。