シリーズ『アートの現場から』 Vol.21 (寄稿)鈴木 斉さん
2011年 07月 21日
「アートinはむら展」で対話による鑑賞!
しろひげNature Art.W.S 鈴木 斉
「ゆとろぎ」という羽村市の生涯学習センターで、今年も『アートinはむら展11thアートフェスティバル』が行われています。
「市民と子どもとアーティストが、一緒にアートを楽しもう」というコンセプトのもと、多摩地域の現代アーティスト50名の作品が、ギャラリーはもちろんのこと、地下から屋上芝生までの全館に展示されています。
2週間の期間中「みる(展示)きく(アーティストトーク)つくる(ワークショップ)交流する(小中交流授業)」の4つの企画が実施され、中でも今年注目されているのは、市内小中学校の児童生徒が鑑賞授業として会場を訪れている事です。
『対話による鑑賞』という、昨今注目されている手法で、作品に対する子どもたちの自由な感想の言葉が引き出されます。

↑気になるところは前に出て行って。


↑予想もしない発言が出てくるから面白い。

↑食い入るように覗き込んでいます。
ファシリテーターという対話の世話役のもと、まずじっくりと作品をみつめます。
その後、作品から気づいた事、感じた事や疑問に思う事を発言していきます。
大切な事は、自分なりの感想を持つ事と同時に、他の人の発言をよく聞く事にあります。
「そう見えるのかあ」という相違点に気づいたり、「私もそう感じてた!」という共感も生まれます。
ひとつの作品をみんなで鑑賞する事によって、お互いの意見を認め合う姿勢や、
自分だけでは気づかなかった視点も獲得し、より深く作品に迫る事ができるわけです。
最後に作家の言葉を聞けることも・・。

↑自由見学時間には、子どもたちだけの対話が盛り上がります

↑屋上の芝生の上にも作品があります。
海外の美術館ではずいぶん以前から、作品の前に座り込んだ子どもたちがこの手法で鑑賞を深める姿がありました。
『作品とは、静かに一対一で対面するもの』『現代アートって難しい』と、いつのまにか洗脳されてしまっている方々、
子どもたちのこの鑑賞授業を一度ご覧になれば、より自由で楽しい、
新たな鑑賞の視点に気づくチャンスになるかもしれませんよ。
本日8日は、午前9時と午後2時頃から富士見小の児童が授業を行います。
来週も火、水、金と予定されています。
ちなみに、これが私の流木造形の作品。「浜辺の記憶 Ⅳ」
被災地への鎮魂の思いを込めて。



しろひげ 田野畑村を応援する会
(山崎感想) 子どもが作品を鑑賞を積極的に楽しいんでいることが、このように新聞に掲載されることは、大きな意味を持ちます。「図工・美術教育」の大切さが、こうして理解されて行く訳です。
美術教関係者は、一般の方にも、保護者の方にもわかりやすく伝えるような文章表現も大切にしていかなければなりません。鈴木斉先生の文章は「対話による鑑賞」の魅力を限られた字数の中、そのよさや特徴をよく伝えています。
何もゴッホやピカソなど有名な作品を鑑賞するだけが美術鑑賞ではないこと、そしてそれ以上の学びがあるんだろうなぁということも伝わってきます。
私の地元で今年中には美術展示ホールなどが入った会館(センター)が移転、オープンになるのですが、このアートinはむら展の方法を何とか組み入れることができないか密かに思案中です。
「浜辺の記憶」写真からでも様々な感慨が湧き上がってきます。流木がどことなく骨のようにも見え、そこから喪われた命の重さを感じさせられました。田野畑村応援ブログも拝読しました。船が見つかったエピソードにある「人の温かみ、人間愛、そして絆」、教育に携わる我々が大切にしたい事と重なります。
黒木さん、挨拶しかできず残念でした。北海道にお越しの皆様、ぜひ初夏の札幌を堪能してお帰り下さい。山崎先生、今日は様々にお話しでき、楽しかったです。今日のレビューを近々学び研MLに投稿させていただきます。よろしくご笑読下さい。では皆様、今後ともご教示下さい。失礼します。














