まる一日の授業公開

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 今日、メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」(授業づくりネットワーク)の編集長石川晋さんが、まる一日、私の授業を見てくれました。中学校国語の石川さんの授業のとらえ方が、すごく近くて、同じ志を持った仲間を見つけた感覚です。彼は、子どもの学ぶ姿を見ていました。授業の中で見えるちょとした出来事をとらえるまなざしに共通点が多く、ああ、「そこを見てくれるているんだ!」って何度も思いました。(上の写真の後ろ姿が石川さん、とにかく生徒を見てくれています)

 1時間目 1年生「自分を描く」
 2時間目 1年生「対話による鑑賞+画集の鑑賞」
 3時間目 3年生「自分という人間の存在証明」導入授業
 4時間目 2年生「あかりの授業+カメラ+まとめ」
 6時間目 3年生「自分という人間の存在証明」 さて、今回実施した「まる一日授業公開」については石川さんは何度もされているとのこと、すごい!私もこうした一日中授業公開の一人研究会というのも考えましたが、人が集まらなければとか…研究発表の準備とか、指導案とか…そう思って結局やりませんでした。
 で、今回は指導案もなく、ありのままの普段の授業を見ていただくだけでしたので、抵抗感なくできました(でも美術室掃除はしました(笑))。で、実際にやってみて勉強になると実感しました。刺激になります。もっともっとよい授業がしたいと改めて思いました。
 
 私が授業で大切にしていることのひとつに、その授業の価値を子どもに伝えるということです。そこに共感したならば、子どもは力を発揮します。その一番象徴的なのが「3年生「自分という人間の存在証明」導入授業です。1時間、私がプレゼンをする(話し続ける)という特殊な授業です。ここに強い興味を持っていただいて なぜか ほっとしました。石川さんによると生徒への「価値のインストラクション」ということになります。授業のあり方を決める本質的なことです。授業の方法論が先行するのではなく…。

 自分の中では 私にとってよい研究会でした。それは子どもにかえっていきます。
 
《関連記事》

 ☆中学生の授業を6時間参観(その1)

 ☆私の授業について(石川晋さん)
Commented by 井上哲義 at 2011-12-20 09:54 x
とても自然体で良い授業公開です。多くの教師が集まっての、公開授業とは違って、豊かな時間が流れています。石川さんと進める授業、いろんな発見やメリットが伝わってきます。生徒達が授業の中で、どんな反応や発言をするのかを、行動面からじつくりと考察する時間があつてもいいですよね。いろんなものが見えてきて、教師のあるべき姿も発見でき、真摯な気持ちで生徒達を捉える事が出来ると思うのです。自分の存在証明の取り組み、とても良いですね。やはり、課題提示にかかっていると思います。どんな発想、構想が生まれてくるのか楽しみです。山崎さんの実践記録や新しい何かを探求する取り組みには、いつも頭がさがります。じっくり、ゆるやかに、生徒を見つめる時間、大切だと思います。生徒は美術の取り組みの中で何を獲得して行くのか、一人ひとりの制作プロセスを大切にすること、見取っていくことですね。とても勉強になりました。
Commented by 笹木 陽一 at 2011-12-20 18:24 x
2年前の秋に書いたレポートで、私は石川先生との交流に続けて、山崎先生とのエピソード(石狩造形教育連盟の「育みたい力」へのコメント)を紹介したのでした。時を経てそのお二人が、同じまなざしで子どもの学びに向き合っている姿、何か不思議な縁を感じます。

昨日、石川先生の「絵本の読み合い」ワークショップを体験し、石川先生の口から直接、山崎先生の「導入プレゼン授業」のことをお聞きしました。これから学ぶことが、生徒の未来にとってどんな意味があるのか、自らのライフヒストリーと重ねて山崎先生が生徒に訴える様を、熱く再現する石川先生の語りに思わず会場から拍手が湧いていました。

石川先生は「切実さ」がキーワードだとおっしゃいます。(以下は関連記事)http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/blog-entry-1106.html 「方法論」よりも、「価値」や「目的」といった「本質論」が先行する学びを、さらに子どもの側に立って追求していきたい。久々に石川先生とお会いして、合わせて山崎先生の記事を拝読して、その思いを新たにすることができました。

Commented by 笹木 陽一 at 2011-12-20 18:25 x
石川先生には、来年2月の1日公開にお誘いを受けました。「授業づくりネットワーク」の協同学習特集も発行され、ますます「学びのしかけ」への関心が高まっています。明後日、私も年一回の校内公開授業を行います。皆さんから得た様々な学びを子どもに還元できる機会となるよう、心して取り組みたいと思います。またも長くなったことをお詫びします。師走の慌ただしい折、皆様くれぐれもご自愛ください。では失礼します。
Commented by yumemasa at 2011-12-20 21:12
井上さん、いま、楽しいです。昨日プレゼンした学級の授業が今日ありました。自己との対話の作文(あるいは質問紙に使用)は時間数が足りないため、宿題とていました。みんな考えてきていました。今日は正直驚きました。一気に取り組みがはじまりました。プレゼンの翌日に授業というのははじめてでしたが、これ、いいかもしれません。
 石川さんに来ていただいた事はたいへん大きなものになりそうです。きのうは9時間も一緒でした。刺激になります。
Commented by yumemasa at 2011-12-20 21:45
笹木さん、こうしていろいろな様子を教えていただいてありがとうございます。不思議ですね。笹木さんとのあらゆるつながりが。
そうですか、石川さん、紹介してくれたんですね。うれしいなあ。石川さんの一日公開、気になるなあ。
by yumemasa | 2011-12-19 21:53 | 美術の授業(山崎) | Comments(5)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明