美術は好きな子がやればいいんじゃないの?(その1)

*この記事は2012年5月に公開したものです。

「美術って、それは好きな子がやればいいんじゃないですか。」
そうじゃなく、どの生徒にも必要だから やるということを授業を通して示していきたい。

美術が必要なその一つに理由に美術の時間(国語の時間も)が自分を見つめる時間、自分自身を表現できる時間、そして自己理解や他者理解を深める時間、もっと言うならば哲学の時間。美術の時間は生きる力の根っこである自己肯定感をつくりあげていくための一端を担う貴重な時間。言葉にするとおおげさに感じとられてしまうかもしれない、きれいごとに受け止められるかも。でも、子どもを取り巻く現状を考えた場合、それがどれほど必要なことか!

 生徒の作品を校内で展示すると先生方はとてもそれを大切に見てくれます。それは見てもらえるように働きかけていることもあります。一番は作品に生徒の言葉を添えて全員の作品を展示する事。これが一番大きいです。それからゲリラ的なギャラリートークや、是非見てくださいとの声かけ。
 (ギャラリートークでは自分が描いたり、つくったりしたつもりで、本人になって筆を動かしたつもりで見てくださいと言っているんです。すると表現の痕跡から様々な発見をしてくれるんです。発見するから盛り上がるんです。)
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今回の2年生のステンドグラスで、学年の先生に予告したら、すでに展示前から見に来てくれた先生もいます。先生にとってその時間は、子どもの発見や共感、よさを感じる時間、子どもを受容する時間になっています。だって添えれた言葉を見ながら作品を見たら、誰だってそうなりますよね。
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↑写真をクリックしていただくと拡大表されます。
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(学校長などの話によると)外からお客さんが来られると、まず作品に目がいくそうです。気がつく人は、子どもの絵の添え書きにも目がいくそうで、そこから中学生の話になることも多いそうです。
 先日は工事に来られた方が「おい、見たか?あれ、あの作品」「今の中学生ってあんな作品つくるんだなあ」これを聴いてうれしくなりました。
 あー、こんな取り組み(作品に生徒の添え書き、全員の作品展示)をもっと早くやっていれば、と正直思います。
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↑ブログで掲載しているため、解説の紙の氏名は消しています。そのせいで解説の紙のデザイン上のバランスが悪く見えますので その点をご留意ください。

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Commented by shiki at 2015-05-11 00:00
こんばんは。大学でデザインを学んでいる者です。

現在地域の子どもたちに向けワークショップを開催しているのですが、子どもたち個々の独自の発想に毎度驚かされています。

普段は大人しい子でも一つの作品を作った時に普段考えていることや普段は言わない好きなこと・ものがその作品に現れていて、その点で美術が自己表現の場という言葉にとても共感しました。

ステンドグラスもどれも綺麗で、中学生の作品だと言われるまでどんな人が作ったのかわからないくらい、アートの力はある程度は年齢に左右されないのだと感じました。

こちらのブログを読ませていただき、
自身のワークショップや研究に活かしたいと思います。
Commented by yumemasa at 2015-05-14 19:57
大学生が子どものためにワークショップ!いいですね、とってもいいです。応援します。特に「子どもたちの発想の驚かされます」というワークショプになっているところが、いいですね。ややもすると、描かせる、作らせる、教えて満足させる、ようなものもありますので。
この記事を書いた頃は、私は中学校の教員でしたが、いまは大学の教員です。ゼミ生が同じようにいまワークショップの企画をしているところです。

by yumemasa | 2019-03-22 11:12 | 美術科の存在理由 | Comments(2)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
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