「美術授業にカメラ」 |

デメリットとして考えたいた数人で1台のカメラを使用する方法、これ、ある意味よかったです。つまり相談しながら撮影をしていたからです。
実は、3クラス続けて同じ授業を行っていたのですが、学校に来られているカウンセラーの先生が、全部参観してくれました。授業中生徒がカメラを持って歩いている姿を見て、興味を持ったのだそうです。そのときの生徒の様子をいろいろと教えてくれました。カウンセラーの先生ですから生徒のとらえ方は受容的ですし、生徒が今何を感じ何をしようとしているのかを、実によく見てくれていました。カメラの授業中、生徒達は相談しながら、いろいろ考えて撮影しているとのことで、そのことがすごくよかったと言ってくれました。どのような置き方が効果的か、それはテーマや構図のことであったり、光のことであったり、実に楽しそうにやっていたので、ついつい3時間見てしまったそうです。
カウンセラーの先生との話は大変有意義でした。だって、できた作品ではなく、子どもの学びの様子から美術の授業のよさ(子どものよさ)をご理解いただけたのですから。話しを伺っていて「あ、共通事項」って思いました。「美術授業にカメラ」これ、生徒の学びが見えやすいというところでも、優れています。
さて撮影前に生徒に話したこと。「今日は、撮影後、その中から自分の気に入った写真を一枚選んでプリントします。この1枚を選ぶ段階で、ものすごく迷うかもしれません。でもその中で「選ぶ」ということが実はとても大事なのです。色や形そして光についてもものすごく考えるでしょう。生きていく中でこうして「選ぶ、決める」ってすごく大切なんですよ。そこで迷いながら、「選び、決める」ことで自分の価値観が生まれてくるんですよ。さ、撮影行きますか。」
それと、この授業の前に、「どこで、どのように撮影するか」を決めておくように話しています。余談になりますが、こうも時間が少ないと、授業の終わりに次の時間の予告が非常に大切になってきます。特に、次の時間に新しいことに取り組むときは特にそうです。
私は、今回APAさんの援助を受けずにやりましたが、コンクールにも参加しますし、連携しながらよりよい授業をつくっていきたいです。今回、APAのやり方をベースにしているのがよかったです。自分流よりよい結果を生み出せました。
(追記)でもカメラマンの方が学校にこられての授業はやはり、いいです。目の前にプロカメラマンがいるわけですから、そりゃ意欲的になります。
APAのやり方の「美術授業にカメラ」、おすすめします。教師にとっても発見がありますから。

