渡辺貞之氏の「楽しい図工を」(その2)
2005年 02月 04日
★渡辺先生が、よい作品を、作品で語らず、その「制作過程」においているところに注目したいものです。
私もデッサン等の観察して描く授業で、子どもの絵の動きと手の動きを特によく見ています。自信を持って描いているのか、失敗するのが怖いと思っているのか、ただなんとなく描いているのか、見ているようで見ていないなど本当によくわかります。教室の前で子どもの姿をよく見てから、声をかけます。
美術の研究授業の参観は教室の前から、子どもの目の動き、手の動き、表情を見るべきだと思っています。後ろ姿じゃわからないことが多いのです。
ある学校の授業を見た時のことです。指導された先生は授業前に毎時間クロッキーを実施していました。描く力をつけるためにということでしたが…。
教室の前から子どもの目の動きと手の動きをました。本当に見て描いている生徒は意外と少なく、半数以上の子が、なんとなく習慣で描いているだけでした。
そのあと、その先生とお話しして仲良くなりました。
★私も教師をはじめた頃は、とにかく教えました。教えると技術は向上しますし、手応えもありますが…、いつのまにか教師の描かせたい絵にひたすら近づけているのでした。そうなると、子どもの描きたいという関心は主題から離れて、技術向上にばかり目が向いてしまうのです。簡単いうと「技と心」の技ばかりに目が向いていたのです。
基本的には「技」の部分は「練習」として基本的なものだけにしぼってやることが多くなりました。
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