小さなことも大切にしたい
2014年 05月 22日
私が大学の美術科教育法の講義でアートカードをしていたときのこと、たくさんあるカードの中から、ひとりの学生が「あ!私、知ってる!これ好き!」って言いました。
聞くと、中学校の校内に飾ってあって、それが「いいなあ」と思っていたのだそうです。
私は、そういう好きな絵があるのは、いいことだという話とともに、以下のような話をしました。
「この絵は、教科書をつくっている会社の人が、たくさんある絵の中からこれを選んで、子どもたちに見てほしいなって思って印刷してくれて、さらに、それに共感した先生がいて、じゃ、これを飾ろう、って思って飾った訳で、そういうことが、あって、今のあなたの感じた事があるんですよ」
深くうなづいていました。
複製画を飾る、小さなことが時にはこんなに素敵なことを生み出すのだなって実感した場面でした。
日本中の中学校で起きてほしいことです。
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先生の熱いレスを読むと、『何もそこまで』と思う反面、その『熱さ』が懐かしく思い出される部分もあります。
『この生徒たちの為に!』という思いが、願いが人から人へ渡っていって、それが一つの力になったとき、どんな爆発的なエネルギーが生まれるのか?
今では『情熱』とか『熱さ』ってのは過去の遺物みたいなところがありますが…
私が現役の中学生の時はそういうものがまだまだあった時代でした。
10代、20代の若者の学校生活の話を聞くと、なんとなくそういう部分で寂しくなるところがありますが…
先生には教職を目指す若者に、是非その魂を伝えてあげてほしいものだと願います。
事実です。
私も教科書づくりにかかわって感じていることです。それは、それは、真剣です、昨日一点選ぶのも。
ところで、教職を目指す人には情熱よりもやりがい、そのことが共有できたらと思っています。