(重要記事)「美育文化ポケット」 登場
2014年 06月 06日
内容は幼児と小学校(低学年あたり)に絞っている。価格はなんと年間4回発行で年間購読費は1800円。(17号からは1冊560円)
これは、普通の幼稚園や小学校の先生が個人で読もうと思うレベルの価格。このことはとても大切だと思う。幼稚園という単位での定期購読だと書棚で眠りがち。
そして次の点が大切だ。
文字数は少ないので、ちょっと手にとって読んでみようと思える。とにかく気楽に読めるようにしている。内容は具体的。月別、年齢別の指導の例が示されているから、参考にしたくなる。
先生の意識を変えていくだろう。
写真が多いが、単にビジュアルにしているわけではない。ビジュアルでいいなら写真は子どもの作品でいい。でも、そうではない。子どもの学びや思いが推測できるような写真がセレクトされている。
子どもの表情が大きくとりあげられている。これはインターネットを使って個人でできることではない。公益財団法人が正式な手続きを経て、やっているからできることだ。
美育文化協会がこれからやろうとしているのは、これまでの美術教育の成果を広げることにあるように思える。
そして小学校・中学校・高校の教師が美育文化ポケットを読むことで、本質が見えてくるに違いない。
教員を目指す人達も、教員養成校の大学の教員も、現場の先生から美術教育を変えていこうとする意図が伝わってくる。
この本は美術教育界が大切にすべきものだろう。
美術教育界(私を含めて)は例えば酒井式などが広がることを認めてしまった。一部の優れた実践を深めていくことも大切なことではある。けれど、美術教育関係者、美術教育界の外で行われていることにもっと目を向けるべきだった。
この「美育文化ポケット」が登場した意味は大きい。内容は入門的でありながらも本格的だ。
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