毎日が研究会?!ブログ等の活用 |

「毎日が研究会?!ブログ等の活用」 北海道北広島市 山崎正明
私は現在「豊かな美術教育を!」というホームページと「美術と自然と教育と」というブログ(ウェブログ)の2つを管理運営しています。
一人でも多くの方が美術教育に関するホームページやブログを開設したら、美術教育はもっと力を持てると思います。
■ホームページをはじめた理由
教科の存続の危機を前にして何か出来ることはないだろうか
美術教育はこの先、どうなっていくものなのか、見通しがありません。
次の指導要領改訂で、中学校美術が、選択教科になってしまったら、どうしよう?
小学校も同様に厳しい状況です。
小中一貫教育・63制の解体・学力論・文部科学大臣の主要教科発言、小学校でも英語、あるいは小学校への選択制の導入?今の流れからいくと、図工もまた同様に厳しい状況です。
東京都品川区教育委員会の「プラン21」や文部科学省の研究開発校の「系の学習」(教科の再編成)…。
さて、嘆いてもいられません。
必修教科としての生き残りをかけて、何かをしなければならないと思い、ホームページをはじめました。
以前は文句を言って、批判をして終わっていました。嘆いていました。
でも、今は違います.
■HP「豊かな美術教育を!」について
1、ホームページは簡単な方法で
よく、ホームページは管理・運営が大変だと言われています。しかし、凝ったものでなければ、既成のテンプレートを利用しただけのものでホームページを簡単につくることができます。やろうと思えば、インターネット上のヘルプをたよりにすぐに出来ます。いろいろなプロバイダーでこのようなサービスがあります。なお、後述するブログは驚くほど簡単にできるうえ、無料が基本です。
2、自分のことを知っていただくことから始める
最初から実名ではじめました。発言に責任を持つということからです。
自分自身のことを知っていただくために、自分の授業実践の紹介をすることにしました。とくに心がけたのは授業の中でどんな力や育もうとしているのかがすこしでも伝えられるように心がけました。
次に、「美術教育あれこれ」というコーナーをつくり、自分の考えを公開していきました。最初の投げかけは「今こそ、美術科の存在理由を考えなくてはならない」というものでした。
3、人の役に立つ情報を
多くの人に価値ある内容を提供するためには、私個人ではあまりにも非力です。そこで「リンク集」に特に力を入れることにしました。
リンク集をつくることによって、美術教師がつながりながることで、大きな力になると考えました
またリンク集では美術教育のあり方を考えていく上で参考になる様々なサイトを取り上げました。どんなサイトを紹介するかは私の提案でもあります。
リンク集で紹介するサイトは基本的には、先方に連絡を入れさせていただき、了解の上おこなっています。
良質なものを情報提供したいと思い、何ヶ月もかけました。このことがきっかけで、やり取りがたくさん生まれました。
4、自分が学んだことを発信する
サイトを公開してから、リンク依頼のメールや感想メールが届くようになりました。中には私信にしておくのはもったいないと思うものも多々ありました。またサイトを運営していく上での大きな励みともなりました。
そこで自分が日々感じたり、考えたりしたことをメモ的に記録していきました。「美術教育あれこれ日記」というコーナーをつくり、自分が日々学んだことを還元していくことにしました。
5、HPで研究成果を広げやすい
全国各地に「美術教育の研究会」がありますが、どうしてもその性格上、美術教育を充実させたいという方が集まってのもので、その成果が外に出にくいのです。集まった先生方の中では高まりますが。
苦労してつくりあげた研究、提言資料や指導案は、限られた人の目にしかふれません。なんともったいないことか!ベストセラーの本等出版できれば別ですが。
サイトにつけたカウンターを見ると紙に向かっての資料作りよりは、はるかに多くの人に見ていただけることがわかります。
ましてや、美術教育の実態について、教育関係者以外の方々が知るなどは、一般的に言ってあり得ないでしょう。しかし、HPなら、いつでも、どこでも、だれでも知る事ができます。なお、この研究成果を広げる役割は後述するブログでおこなうことにしました。
■ブログ「美術と自然と教育と」について
昨年11月からホームページのコーナであった「美術教育あれこれ日記」を独立させて「ブログ」をはじめました。
1、ブログ(ウェブログ)とは?
特別な知識を必要としないでできるホームページのようなものです。しかし、ホームページと決定的に違うのは書いた記事に対して読者がコメント欄に感想をかけることです。またブログを持った人同士だと、特定の記事についてリンクし合えます(「トラックバック」といいます)
ブログは、コメントにしてもトラックバックにしても気軽に双方向でやりとり出来るという画期的なコミュニケーションツールと言えるでしょう。2004年をブログ元年という人もいます。
ただしブログは、ホームページとは違い、時間にそって順番に公開していために、ホームページのようにサイト全体を構成して、ということができません。
それを補うのがブログの各記事を分類し、カテゴリを設定し、カテゴリ別に記事を見るという方法がとられています。
2、ブログは人と人をつなぐツール
全国には、私より優れた実践をしている方が、多数おられます。ただインターネットを使用していないだけの話です。事実、私あてにいただいたメール(全校造形教育連盟のメーリングリストもそうですが)を読みながら、多くの方が知らせたいような内容もあり、私信にしておくのはもったいない気がします。
多くの人がブログを持ってつながれば、「毎日が研究会」状態でしょう。
しかも研究会でその時だけお会いしてそれっきりということもありません。
3、ブログで手軽に情報提供
ブログはホームページと違い、全体の構成を考えてということが、ありませんから、気のついたときにすぐに情報発信ができます。
その手軽さから、自分の実践はもちろんですが、他の方の研究などをたくさん紹介するように心がけています。これまでも研究会や展覧会を記事にしました。またメールで写真等を貼付していただき記事にするといったこともしています。また各ホームページやブログの紹介などもしています。
4、ブログで広がる発想そして葛藤
ブログで情報を提供するために様々なサイトやブログを見ていましたが、最近は情報が集まってくる感じです。
ブログをはじめてから、コメントやトラックバック、それからメールがあり、新たな発見があります。そして人との出会い。いつもと違う角度からものごとを考えたり、発想が広がってきました。そして同時に葛藤もおきます。自分に対して「これでいいのだろうか」と考えたり。非常に刺激的です。
「教科の存続の危機を前にして何か出来ることはないだろうか」と最初に書きましたが、インターネットに接続さえ出来る環境であれば、美術教師がつながり、大きな力を生み出す可能性がブログにはあると感じています。
■やり残している事
日本美術教育学会が2003年に実施した「図画工作・美術科における鑑賞学習指導についての調査」によると「約3割の教員が美術の免許を持たずに授業を受け持っている」と報告されていました。地方にいくほど、この数字は大きくなると予想できます。
免許外で美術を担当している先生や図工の指導でとまどっている先生への支援が必要です。札幌の大型書店に行って図工美術教育関係の図書を調べるとおよその8割が酒井式関係の図書であり、愕然としました。
これまでの美術教育の研究成果は少なくとも書籍の面においては、現場への貢献度は残念ながら小さいようです。
こういった状況から判断すると、現場で困っている先生方を支援するサイトの登場が望まれます。
実はこの構想は1年ほど前に出来ているのですが…。やり残した課題です。
美術教育の存在価値を広く認識していただくためにも、このようなサイトは、必要だと感じています。
(以上ですが、実際の誌面は編集者のご努力により、写真付きの見やすいものになっています。感謝。)


そんな中、「豊かな美術教育を!」を見つけ、メールのやり取りから山崎先生には大変助けられました。講師2年目で「超」が付くほどの初心者ですが、美術教育に関わる者として大変力強い支えになっております。このブログを通して様々な方の様々な意見や考えを知ることができます。ここで得た知識やパワーを授業等で還元していきたいです。
山崎先生、島の子達は元気に頑張っています。
美術教育のことでお役にたててうれしいです。美術教員は本当に相談しにくいですから、まあたよりは地域の研究会や書籍、そしてネットでしょうね。ところで私は札幌の教育大学出身ですが、はっきり言って当時は大学の講義では美術の授業に関する事はほとんどやらなかったです。私の不勉強も大きいですが…。教育実習先の先生がもう素晴らしい人で、5週間びっしり勉強しました。ですから出身校は気にしなくていいと思います。一番いいのは地域で学べる教師を見つけることかもしれません。ネットでは限界がありますから。…と言いつつ、人見さんの「美術教育HOTひろば」に先日指導案の書き方が簡潔にわかりやすくまとめてありましたよ。
ところで、知識やパワーを授業に還元していく、これ私もそう思っています。互いに楽しくやっていきましょう。
と言うのも、私の先輩が教育実習に行った際、ようやく2週目で生徒たちが今の制作に興味を持ち始めたところで、先輩の担当教員が「そんなに一生懸命やってもどうせ美術だからな」と言うような発言をしたと言う事がありました。
その先輩は生徒の目の前でその教員を殴ってしまった為教員免許を取得する事は出来ませんでしたが・・・・。
僕が実習に行った際も、高校に行ったのですが、受験勉強の妨げにならないようにと言うような趣旨の事を告げられました。生徒は美術の時間は気分転換みたいな感じだったのですが、普段の受験勉強が美術の時間に気分が転換される事で捗るなら、それで良し。と言うようなものでした。
そのため僕は学校での美術教育の自由度に限界を感じていました。
採用試験勉強をしていないと言う事もありましたが、学校と言う枠を離れて活動した方が、より美術教育の重要性を伝えられ、また成果を感じられそうだと思ったからでした。
と思っていた時にこちらのサイトを見つけたのです。
その時はホントに純粋に嬉しかったです。
思いは大きく、美術に対する愛情もあるつもりですが、何せこのような活動は始めたばかり、若輩の私には山崎先生の活動やこちらで発言される事、発信されている情報は非常に勉強になり、励まされます。
これからもお力をお借りすべくサイトにお邪魔いたします。末永くよろしくお願いいたします。
ところで若いことはメリットにもなるし、武器でもありますよね。私のように長年やっていると、いつのまにか固定観念が出来てしまうかもしれません。そうならないようにと思っていますが。
ともに勉強していきましょう。私こそ励まされます。ただこのブログはとりあえず、次の指導要領改訂(いつになることやら?予想もしてはいますが)前のここ数年が勝負のつもりでやってます。期間限みたいなものだからやれるのかもしれません。それにしては期間が長いかな。
こうやって、やりとりしていると、お互いの考え方が少しずつわかってきておもしろいですね。
このブログに出会ってぼちほぢとブログを付け始めましたが、とても楽しくて、次はホームページをと思っています。こんな楽しくてためになるパソコンやインターネット自体を扱かおうとしない、また、扱えない先輩教諭がたくさんいますが、もったいないなーと思っています。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
とにかく昨年から盛んになったブログ。これをインターネットの革命という人もいるくらいです。互いにブログを持っていれば、こうやって双方向で交流できますから、いいですよね。ネットによる発信をやっていただきたい人はたくさんいますね。「日本美術教育学会のWebNEWS」でも、ネットによる発信について呼びかけをしていました。動きが出てくれば美術教育への波紋は大きなものになっていくと思います。
今は、私は他の方のブログにコメントを入れるようにしています。まずは、そこから盛り上がればと思っています。
私の「存在証明」のワークシートを使っていただきうれしいです。あれはカウンセラーの方からも見ていただいて改良したんです。導入が勝負という気がします。本当はワークシート等使わずに作文がいいなと思っています。生徒の実態によりますけど。