子どもが描いた絵の意味をとことん考える

これは北広島市にある「大地太陽幼稚園」の園児が描いた絵です。優しい色であたたかさが伝わって来ます。描きたくて、描きたくてかいたのでしょう。線から感じられるスピード感からも、はやる気持ちが伝わってきます。
子どもが描いた絵の意味をとことん考える_b0068572_07394054.jpeg
この絵の前でアートディレクターの中山敦子さんが、この絵が生まれた背景や描かれているものに込められている思いなどを教えてくれました。あらためて、作品ではなく、行為そのものがいかに大切であるか、価値があるかを実感しました。子供の中に芽生えた尊いものの痕跡がこの絵です。
子どもが描いた絵の意味をとことん考える_b0068572_07415778.jpeg
 実は、この絵は1週間にわたる雪の中の外遊びから生まれた絵なのです。ただ見ただけではそうは見えません。今回、これらの絵は「生活イメージ展」で展示されるわけですが、中山さんは、絵とともに子供の雪遊びの動画なども紹介することにしたと教えてくれました。私は、これまで、子供の絵を聞くことや作品には子どもの言葉を添えて展示することを推奨してきましたが、大地太陽幼稚園でやろうとしている動画によるプレゼンはさらに深い部分で子供の表現を捉えることになるでしょう。
それは美術教育の研究会のためにやるわけではありません。子どもが今を豊かに生きていることを、保護者と一緒に共有するための手段としてやるのです。作品も動画も子どもの素敵を感じとるための手段です。なんと本質的なのでしょう。

 今年も、「子どもの時間展」を開催します。「大地太陽幼稚園」の取り組みは大きな刺激になりました。

 時には「子どもが描いた絵の意味をとことん考える」場が必要です。

《関連記事》


by yumemasa | 2019-02-16 09:22 | Comments(0)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31