中学校美術の授業を考える上で強くおすすめしたい本

中学校美術の授業を考える上で強くおすすめしたい本_b0068572_19060442.jpg このブログでも何度も取り上げさせていただいている中学校美術の先生、田中真二朗さんの本が出版されました。「造形的な見方・考え方を働かせる 中学校美術 題材&授業プラン36」田中真二朗著(明治図書)
結論から言うと、中学校の美術の先生にはぜひ手にとってほしいです。彼は中学生のことを「未来の大人」としてとらえています。私もまったくその通りだと思います。授業を通して、どのような力を育てなくてはならないのか、また、どのような工夫をしたらよいのか。時には彼自身の授業改善の具体的な事例までとりあげながらの記述もあります。
 ものすごく、わかりやすい本になっているため、免許外の先生にもおすすめします。ただし、この本をもとに授業実践を積んでも、作品だけを見て審査する展覧会には入賞しないでしょう。そいう本です。この本は美術を通して人を育てる本であることは間違いありません。


 実は2018年2月に田中先生の授業「15歳の存在証明」を見てきました。生徒たちの姿をまる2日間。卒業期の中学生は思い思いに楽しそうに、真剣に、自分の表現に取り組んでいました。生徒たちに表現の意図を聞いたりしましたが、どの生徒も自分の作品や自分の表現意図、自分の思いを語ってくれました。美術教育の目標は達成されているのかどうか、それは卒業制作の姿に現れると私は考えています。卒業直前の生徒たちは、どの生徒も美術や美術を通した学びを大切にしていることを肌で感じました。下に掲載した写真(学校から掲載許諾を得ています)はそのときの一コマ。




中学校美術の授業を考える上で強くおすすめしたい本_b0068572_19100846.jpg
田中さんの表情のなんとうれしそうなことか!生徒たちの「こうしたい」という思いが伝わってきたら、こうなります。
中学校美術の授業を考える上で強くおすすめしたい本_b0068572_19104583.jpg
意図を聞いたり、相談を受けたり、この対話の様子は、義務教育最後の姿としてふさわしいです。もちろん、生徒たちは私ともちゃんと話してくれます。(田中先生みたいと言われました(笑))
中学校美術の授業を考える上で強くおすすめしたい本_b0068572_19105339.jpg
美術室の環境は豊かです。こうした環境の中での休み時間の会話。美術談義って感じです。彼が一人の人間として大切にかかわっているからです。
生徒の姿から中学校美術の理想的な姿の一つを見させていただきました。しかし、彼の授業はこれからも、さらに発展させていくのは、間違いないでしょう。

《関連記事》






☆ 図工の授業づくりの大切なポイントがわかる本 (2018) ~ 岡田京子著「世界一わかりやすい!会話形式で学ぶ「図画工作科」の授業づくり」

《関連サイト》

 ↑ここから 田中真二朗先生のつくったデータの一部がダウンロードできます!




by yumemasa | 2019-09-20 19:16 | 本(美術) | Comments(0)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31