昨年は「誰と作品を見るかによって、見方や感じ方が違うって」ことを実感した年だった。ものすごく当たり前のことと言えばそれまでなのだけれど。誰かと美術作品を見る、思ったことや感じたことを口にする、新たな発見がある。それは「美術作品」だけじゃなく、日常、目に触れる様々なことがある。慌ただしく、過ぎていく中で、ふと「いいな」とか「きれいだな」って思ったりする。そんな中に幸せを感じたりする。
「感性」って大事だなって思う。
それを誰かと一緒に言葉にして共有する。同じように感じ取ったり、そうでなかったり、新たなことに気がついたり…。
松任谷由実「優しさに包まれたなら」って歌は、彼女が若い頃の作品。その中の「目に映るすべてのことはメッセージ」というフレーズが特に好き。見逃してしまいがちなことに、気づかせてくれる。その曲を歳を重ねても歌っている。そのことも素敵だと思う。
そうそう「感性」という言葉が、「学習指導要領・美術」に入ったのは平成10年度告示のものから。やっとであるけれど、とても、うれしかった。いまの年齢になって、自分が生きていくうえで欠かせない大事なもの、うっかりするとしおれそうになったりするけれど…。それが「感性」
谷川俊太郎の「うつくしい!」
「生きる」これらの詩も本当に素晴らしい。
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