5歳児 粘土遊び 〜 幼児のよさを伸ばす環境

 新さっぽろ幼稚園・保育園(カミニシヴィレッジ内)に行って、驚くものに出会いました。
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3人の5歳児がつくり続けてきた粘土の活動の記録です。題して「ねんどずかん」。5月ごろから始まってずっと続いていて、今は夏休みで一段落しているそうです。
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左から吉田園長・私・担任(山岸先生)・主任(政田先生)
(山崎は食事途中の撮影でうっかりそのまま撮影でマスクしてません)
「ねんどずかん」の大きさがお分かりいただけると思います。

この「ねんどずかん」20ページにもなっています。

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上の写真(4ページ分)は、最新のものです。
この活動は、自由保育の中で生まれた活動です。主任の先生によると「子どもたちが夢中になって取り組み、そこから生み出されるもの(こと)があまりも素晴らしいので、写真に撮っていた」たそうですが、途中から「ねんどずかん」にすることを考えたそうです。そうしたことがあって、私もこの素晴らしい取り組みを知ることができました。
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この写真は、最初のころのものです。最近のものの方が、表現力も豊かになっていることがよくわかります。面白く面白くてたくさんつくっているからこそです。このような活動がどうして生まれたのか。
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上の写真はお借りした「ねんどずかん」を返しに行った場面です。園長はもちろん他の先生もこの「ねんどずかん」のことはとてもよく知っていて、子どもたちの活動ぶりをうれしそうに話してくれました。職員室にも出来上がったものをよく見せにきてくれるそうです。園全体でこうして子どもの成長を楽しそうに語り合う姿を見ていて、こういう人的な環境が幼児一人一人のよさを伸ばしていくのだと実感しました。
 
 私が、「ねんどずかん」に出会ったのは大藤学園の園内研修に講師として伺ったからです。私に声をかけていただいた大藤学園の大谷壮史教務局長は、廃校を活用してつくった新たな教育施設「カミニシヴィレッジ」のディレクターをされており、幼稚園教育の改革を進めているところです。そのカミニシヴィレッジの中の幼稚園の園長が吉田園長です。これまで幼稚園で行われてきた「当たり前」を見直しながらより良い保育を目指そうとする強い意志が伝わってきました。実は担任はかつて私のゼミ生でした。彼女が大切にしていたのは「絵を通してこども一人一人の思いを知る」ということでした。その良さを見つけているのが吉田園長です。
吉田園長から彼女がいかに子どもの一人一人の発想を大切にしているか、エピソードを交えながら、話してくれました。吉田園長がいてこそ、そして担任を支える(共同する)主任がいてこそです。
「ねんどずかん」に象徴される豊かな遊びは、こうした様々な「環境」から生まれています。これをじっくり分析的に捉えてみることはこれからの教育を考える上でも有益だと考えます。

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上の写真はヌマエビを飼育いしている水槽です。この水槽で見つけたことを絵に描いて小さな紙にかいていたそうです。右側の黒い写真はヌマエビの脱皮の写真。 STEAM教育として考えるとさらに面白くなるように思えます。ねんんどの活動も子どもたちは自然科学に関する興味や関心を深めていったことでしょう。それはSTEAMにおける粘土が Aの役割を果たしたからです。
今回の「ねんどずかん」は、「幼稚園児がすごい作品をつくったよ!」で終わらせたくないと考え書いた記事です。
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この「ねんどずかん」は、今、園舎にこうして展示されています。これに興味を持った3歳児がねんどをつくりはじめたそうです。こうして園の中に「文化」が生まれてきます。


地域に開かれた教育施設カミニシヴィレッジそして 新さっぽろ幼稚園・保育園で、これから起きていくことに注目しています。

(追記)この記事は Facebookにも掲載していますが、そこでいただいたコメントを転載させていただきます。

Iさん「自由保育の時間に粘土に、はまる子は多いのですが、その活動をずかんという形で、作品ではなく活動として起こしていく事で、広がりと継続が生まれた素晴らしい例ですね。飼育の中にも、鑑賞の中での会話をメモして文字に起こすとか、写真と共に吹き出しで掲示するなど、何気ない日常を学びにつなげる事が大切ですね。その種を探せる保育士さんが、増えていけるように、願っています。」

Aさん「繰り返しがイコール振り返りになって、思い付く観点がぐんぐん増えているのがよくわかります。」


STEAMについての《関連サイト》

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by yumemasa | 2021-08-03 09:07 | Comments(0)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
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