地元の美術館が地域にもたらすもの(その2)の続き
夕張で行ったアートコミュニケーター「ひらく」による「対話による鑑賞」を終えて、夕張市教育委員会の山口一樹さんから、メッセージをいただきました。ご本人了解の元、ここに紹介させていただきます。
「この度は4回に渡って、対話の場を設けてくださり、誠にありがとうございました。美術展の会場で対話をすることが夕張では滅多になく、コロナ禍もそれに拍車をかけていました。そのような状況で、広報も大々的にはしていませんでしたが、多世代の参加者がありました。みなさん、新しい機会を求め、そして対話を求めているようでした。
対話によって作品の解釈やイメージが広がるだけではなく、1点1点の作品に流れる時間や深みのある空間に気づき、生き物のような呼吸や、作家の灯した光を感じることができました。作品がここに在る、ということの地域的な喜びの発見もあったように思います。
日本に住む多くの人は沈黙をマイナスのイメージに受け取ることが多いそうです。一方で世界各地の民族には、沈黙こそ多様な対話がなされているとし、ポジティブに受け取ることがあるそうです。
作品を前にした時、多弁に語ることと沈黙を行き来する対話型鑑賞は、どちらもポジティブに考える鑑賞法だと思いました。作品の前にどのように居たとしても、作品に•人に•地球に愛されるような、、、とても心地よい鑑賞法かもしれません。」