子どもの絵を正しく理解するために
2005年 12月 07日
今回の内容は子どもの絵の成長過程と色彩に関することです。幼い自分の子どもの絵を見て「うちの子、変な色で顔を描いているんでだいじょうぶでしょうか?」と聞かれたことがあります。年齢を聞いて無頓着な段階だから気にしなくていいですよと話した事があります。
そういった疑問に答えてくれるのが「KIDS ART LABO」です。正直言って日本中のすべての幼稚園や保育園の先生にに見てほしいです。親御さんにも。
実は大事な大事なこの時期の子どもの絵があまりにも理解されていないという実態を感じています。小学校の先生、中学校の先生におすすめです。美術教育の価値を正しく理解していただくためにも、なぐりがきの段階からとらえておかなければ…。
私は、今後美術教育の価値を正しく理解していただくためにも(趣味や才能の教科、あるいは上手な絵を描けるための教科などという誤解。だから「選択教科」にしてしまうという発想も出てくる訳です)子どもの絵を正しくとらえていただく取り組みは非常に重要な意味を持っていると思います。
これが広く理解されていれば 「酒井式描画指導法」がNHKで放映されたり(情けなくて情けなくて…教育テレビの中にはせめてピアジェくらい知っている人はいないのかと思ってしまいます。)や酒井式描画指導法を幼稚園に取り入れたり、ということはなくなるはずです。
ところで、私も発達段階という言葉が気になっていたので最近は「発達特性」という言葉に切り替えていました。「成長過程」という言葉もいいですね。発達の研究をしている函館の図工美術の先生もぜひアクセスしてください。参考になるはずです。また、それを北海道に還元してください。一人で研究することには限度があります。こうやって学び合いながら高め合っていきたいもんです。
なお、子どもの絵を理解していただくために、私の所属する石狩では子ども作品展に子どもの絵の見方というものを示すことにしました。(埼玉県の先生の取り組みから学んだものです。また長野の子どもの作品集でもかなり以前から子どもの絵の見方を明記していました。(今は刊行されているかどうかは、わかりませんが…)
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☆おおはしわあるど=ブログ=「更新しました!!」
確かに、教育やしつけというものは「大人の知識や、思想、倫理を子どもに理解させる」と言う解釈ができますね。
最近色んな場面で「子どもの○○を理解する」と言うような事を聞きますが、それだけ日常の中に“子どもを理解しようとしない”場面がありふれていると言う事でしょうか・・・。
絵に限らず、大人子どもに限らず相互理解が無ければ何も始まらないような気がします。
と言う、ちょっと記事とはかけ離れた事を感じました。
記事中に出てくるリンク先は改めて拝見させていただきます。
間もなく、次の更新をしようと思います。しばらく滞っていたので一機に進めたいと考えています。
しかし、まだまだ、そのような視点になっていないことも現実です。大橋さんの仕事、期待していますし、楽しみにもしています。
うちの近所の私立幼稚園の作品展を見に行きましたら、壁一面に貼り出されたお城と周りの景色が、版で押したかのように、構図、色彩がどれも同じで、こんなことを言っては失礼かもしれませんが、異様な感じがしました。絵は何十枚もあったんですよ、それなのに・・・・・。同じ物を描いても、みんなそれぞれ違った絵ができあがると思いませんか。それが子どもの絵の素晴らしさじゃないんでしょうか。