鑑賞教育のおすすめテキスト |

この方法を取り入れたことで、鑑賞の時間が楽しく、活気のあるもになりました。授業後わざわざ私のところに来て「楽しかった!」「おもしろかったので、先生またやって!」などと声をかけてくれたりします。
そしてこれまでの私の考え方が変わりました。「作品の価値をいかに伝えるか、いかに感動してもらうか」という視点から、「子ども達の感じる感度をどう高めるか」に変わってきたのです。そして明らかに子どもの姿が違ってきます。作品をより深く鑑賞しているのです。子ども達が自ら自分なりの意味を作品に見いだしていくのです。互いに刺激し合いながら。
さて、「鑑賞教育はどうあるべきか?」と考える時、生涯教育の基礎を培う義務教育で何をすべきなのかを真剣に考えることでしょう。どんな大人に育ってほしいのか。
さて、そんなところにきて、最近アメリア=アレナスさんの対話型の鑑賞授業が、日本の鑑賞教材として出版されました。「MITE! ティーチャーズキット」というものです。
このテキストの素晴らしいところは一般的なマニュアルとは違い、子どもの学ぶ姿が描かれていることです。テキストを読んでいると子どもの姿を想像してしまいます。「まなざしの共有」という言葉の意味がよくつたわってきます。
これはオススメの本です。何しろ読みやすいですし。
以下のサイトでこの「MITE! ティーチャーズキット」についてくわしく述べられていますのでご参照ください。内容の一部も公開されています。立ち読み感覚でどうぞ。
今後も鑑賞教育の研究は進められていくとは思いますが、この「対話型鑑賞授業」のことについては、外せないと思います。
「図工ってよくわかんないなあ」なんて言っている先生にも勧めたいですね。きっと、これを実践すると子どもが鑑賞の中で創造的な行為をしているって感じられると思うんです。
テーマになっている「みる・かんがえる・はなす」は鑑賞を通して子ども達の様々な能力を伸ばすということも感じられると思います。いわゆる学級経営にもプラスとして働いてくると思います。私の学校の生徒の指導はハードですが、車座になってこの授業をしたら、雰囲気よかったです。
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