「全国一律の教職員配置や施設設備の保証が最重要」

中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会(第39回)>議事録配布資料1の中で、もうひとつ重要な意見があげられています。

学校教育の質の保証には、全国一律の教職員配置や施設設備の保証が最重要。

 このことについては「日本美術教育学会」がとったアンケート調査で、美術専科によらない授業が数多くなされているという問題点をはやくから指摘していました。

「審議経過報告への意見」(日本美術教育学会)

また学力の保証や評価などについても取り組んでおられる文教大の三澤一実先生からはアンケート調査なども取り入れた意見書が提出されています。

「審議経過報告への意見」(三澤一実先生)

*「学校教育の質の保証には、全国一律の教職員配置や施設設備の保証が最重要。」と書かれていますが、「重要」ではなく「最重要」として意見をまとめていただいていることは非常に大きいと思います。

「全国一律の教職員配置や施設設備の保証が最重要」_b0068572_12492090.jpg




「教科時間数の弾力的運用は以前も通称波形(〜)で示された時期がありました。
美術や音楽では当時1〜1.5時間とされていました。学校の特色を生かし、私のいた学校では上限を検討しましたが、教員配置の関係で下限をせざるを得ない状況化にありました。
 よって教育の理念ではなく、単純な教員配置と授業担当可能時間数という物理的な条件によって決定されました。免許無しで中学校で美術を教えている数が30%以上という「日本美術教育学会」での調査資料もあります。
 この数字は地方に行くほど、大きくなりますので、教員配置の面を考えると、美術の時間数を地域や学校では最低時間数となるでしょう。
 これでは教育の機会均等という面で都市部と地方で大きな格差を生み出すことになるでしょう。

また美術の授業を地域で複数校を担当する方法もあるようですが、これでは子どもの実態に応じた授業や学校教育の一貫としての授業が困難になります。どうぞこの現場の声をご理解くださいますようよろしくお願いいたします。」
Commented by 土屋 正治 at 2006-04-30 20:21
☆「審議経過報告への意見」(日本美術教育学会)~ゆっくり読む余裕が無かったのですが,一読すべき内容でした(恥)。文中の“先の本学会の調査では、中学校「美術」を担当する教員のうち、他教科との兼任も含め、「美術」の免許を所有しないで担当している教師が26.9%もいることがわかった。これは教育の質の保障から見て大きな問題であり、その背景には、小規模校などでは美術の授業時数が少ないため専任教諭を置けないという原因がある。このような傾向はかつては僻地校などに限られたが、近年では少子化の影響もあり、都市部の中学校においても見られるようになっている。こうした歪みの実態を調査し早急に是正することが求められる。”ですが,地域格差も大きな問題。宗谷では,いったい何パーセントなのか・・・,きっと背筋が凍りつくような数字のはずです
Commented by 土屋 正治 at 2006-04-30 20:33
三沢先生のご意見も,とても心強いですね。同時に,美術の学習内容の
改善は,私たちに課せられた重要な課題だと思います
Commented by yumemasa at 2006-04-30 20:46
土屋さん、この日本美術教育学会の意見をまとめたのは、大橋功さんです(おおはしワールド)。それから、三澤一文さん、どちらの文章も、この地方のこともきちんと視野に入れながら日本全体のことについて書いているのです。感謝ですね。土屋さん、もしお時間がありましたら、その実態も教えてくださいね。私は稚内に行かせていただき、その実態に驚きました。研修だって都市部と比べると刺激がまったく違います。また三澤さんは地域の相談役としての教師の存在に触れていますが、実はこれも大事なことなんですね。実は私のブログはそういった地域の方々のお役に立ちたいという意図もあります。それで全道造形教育連盟のネットワーク部会でも、そのようなお話をしました。どの地区では、あの先生に相談するといいですよ、みたいな、そんなものが出来るといいと。それから美術教育支援サイトですね。
厳しい状況でも課題意識を持っていると、また次への展望が見えてきます。
土屋さんが、宗谷から発信をはじめたというのは私にとって。非常にうれしいことです。今度会って飲みたいですね。
by yumemasa | 2006-04-29 09:56 | 新学習指導要領 | Comments(3)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
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