小学校6年生 浮世絵の鑑賞

 小学校6年生 浮世絵の鑑賞_b0068572_1852341.jpg 先日千歳市内の小学校6年生の公開授業がありました。3点の浮世絵から好きな1点を選び、それを学芸員になったつもりで、自分なりの解釈で説明するという授業です。鑑賞を楽しむことをねらっています。また学級経営の観点からは皆の前でしかっり発表することができるようにということでした。
 最初に先生が浮世絵の解説をしました。白い手袋をはめて、ちょっとすまして、声もかえて「この作品は…この色は…この部分は…という広重の思いがよく現れている作品といえましょう」なんてやるので、思わず子どもも(参観していた先生も)引き込まれていました。で、最後にこう加えました。「実は、これは本当のことではありません。私が勝手に想像して言ったんです。」
そうして、廊下から3点の浮世絵を運び込んできました。(演出が楽しい!)教室の中にどよめきが…。
 その後、授業の流れを説明しました。子ども達は自分の選んだ作品の解説をワークシートに書いていきます。手元には自分が解説する作品のコピーが。すぐに書き出せない子もいます。10分経過で、まだできない子がいたのですが、数分したらほぼ全員が書きました。
 小学校6年生 浮世絵の鑑賞_b0068572_1861533.jpg その後、発表したい人が出てきて発表(6人)。少し照れながらの子もいましたが、「なるほどなー」と思える発表をしていました。
 実は授業後の話し合いでわかったのですが、今日こんなに子どもがしっかり発表するとことに驚いていました。はじめて取り組んだ鑑賞でしたが、子ども達のためにもやってよかったということでした。
 発表の続きは次の時間にやるそうです。そして最後に題名だけ解説して版画の学習につなげていくということでした。
話し合いの中でやはり授業での演出や子どもの悩む時間の大切さ(待つこと)自分なりに創造しながら主体的な態度で鑑賞に取り組むことのよさが取り上げられました。
 できたら暗幕をして雰囲気を変えたり、今度はワークシートを使わずに対話型ではどうか?なんて話が出ました。
 参観された先生方は鑑賞授業に魅力を感じていたようでした。なお、この事前研では、対話型ですすめる案も出ましたが、公開授業をする先生がきっぱりと学芸員スタイルでぜひ、やってみたいという確かな意図を持っていました。教師が子どもの実態に合わせながら、「こうしたい!」という意図を明確に持っていたからこそできる授業だったと思いました。
 あの雰囲気楽しかったなあ。そして何よりの成果は子どもの変容を授業者が実感した事です。こんなにしかっり発表するとは思わなかったそうです。鑑賞授業の魅力でしょうか。
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《補足》
 鑑賞授業ではワークシートが使われますが、(私も以前は使っていました)それは自分なりの考えを持ってという意図ですが、これだと他の人の発表を聞いて、そこから刺激を受け、みんなで深めていく、広げていくというおもしろさが味わいにくいんです。ですから、私は授業の最後に書いてもらっています。
 教師の演出、作品の見せ方の演出。これで授業はおもしろくなりますね。教師の演出といえば、私は義務教育最後の授業「自分という人間の存在証明」では、スーツで決めて、深々とお辞儀をしてから授業をはじめます、拍手が起こる事もあります。
 今回のちょとすました感じで作品解説をする感じ、教室の雰囲気が変わりました。
 作品を見せる演出で言えば旭川の庄子さんから教えていただいたのですが、実物大の風神雷神屏風を暗い部屋でろうそくの明かりで見せるともうそれだけで俄然雰囲気が違うと話していました。
Commented by 青木 at 2006-10-30 22:51
演出は考えると楽しいですね。
演出は同時に、いわゆる「C」評価を出さないための手立になります。
関心意欲を高める「つかみ」は重要ですね。難しいんですけど・・・。
さて、そんな演出で珍しくうまくいった授業の発表が近づいてきました。
長野、行ってきます!

ちなみに、私はいつもスーツなので、ジャージを着ていたりすると、かなり意外な顔をされます。
白衣は、以前の学校で、生徒に大真面目で「先生、それ、やばいです・・・」と、言われたので封印してます(笑)
演出と言えば、ずっと前からやってみたいのは、仮装してやる授業。
例えば、ダリの格好でなりきって絵の解説をしたり・・・。
寸劇でもいいかも(だれが協力する?!)。
Commented by yumemasa at 2006-10-30 23:07
青木さん、寸劇同じ学校にいたら協力してやっているかも。美術のTTなんておもしろいだろうなあ、考えると。
演出と言えば「さあ、じゃあこれからクラスのお友達の作品をみんなでみてみましょうね。」なんてやったらウケました。いつもはオヤジギャグで外しているので(涙)。
うーん、今度は色彩の授業でとんでもない色の組み合わせの服を着てみようかなあ。でも派手な色の服は持つてないもんなあ。やっぱくすんだ色が多いなあ。授業では今私のシャツがオレンジでズボンが緑、黒板が赤だったらどう?なんて感じで導入しています。
まあ、それはさておき、長野頑張ってきてくださいね。活躍を願っています。ビデオも見せるんでしょ。
Commented by 青木 at 2006-10-30 23:29
はい。ビデオもあります。パワーポイントに挿入したんですが、
ウィンドウズのムービーメーカーで作ったら、画像があまりよくなくて・・・。
軽いからいいんですけど、雰囲気は分かるからいいかな、と思ってます。
発表時間が短いので、削るのが大変でしたけど・・・。

ビデオだと、生徒の表情や一瞬の声、つぶやきがあっていいですよね。
授業していても聞き取れないつぶやきが入っていて、
結構よい反応だったりすることも・・・。
長野には、予想される質問の「答えプレゼン」も用意していきますが、
そういう時に限って、予想と違う質問がでるんですよね・・・。

プレゼンの内容は、プレゼンパックにして、大会後公開します。
あ、マックでは再生できない!!(と、思います・・・)
なんとか考えましょう。
Commented by yumemasa at 2006-10-31 00:13
青木さん、私もプレゼンはビデオを使っています。手っ取り早いというのもあります。授業のイメージをつかんでいただくのに一番。
やはり作品だけでは生徒の姿に目が向き難いのです。
説得力ありますから。10年前は研究主題をビデオ化しました。ビデオタイトラーを使って。
信じられない程時間を使いました。そのときのいっしょに仕事した人との絆は深まりました。
ところで、ビデオ見れないのは残念。QUICK TIME形式が良いんですけどね。
とにかく提言をwebでも発信というのは非常にいいですね。応援しています。仲間が増えるのはうれしいことです。
Commented by HUKUHUKU at 2006-10-31 00:21
こんばんは。小6でこのような授業が受けられるとは、とても幸せですね。絵に対する自分の思いや感想を、プレゼンする・・・。これは、美術
だけでなく、とっても奥の深い授業ですね。やや、欧米化タイプの
授業のような・・・。私も、是非、参観したいです。プレゼンの勉強に
なります・・・。

Commented by yumemasa at 2006-10-31 00:52
HUKUHUKU さんの花きれいですね!
さてこの授業でとっても恥ずかしそうに発表していた子どもがいるのですが、実はその子はほとんど自ら発表することがなく、発表しても蚊の鳴くような小さな声だったそうです。ですから担任の先生も驚いていました。授業の工夫によってこんなに変わるんだということを再確認。ビバ図工・ビバ鑑賞という感じです。
やはりテクニックではなく、心なのですね。基本は。
プレゼント言えば川崎和男さんの本も参考になります。
教師のプレゼンする力は大事だと思っています。
by yumemasa | 2006-10-29 18:54 | 鑑賞教育 | Comments(6)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明
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