あかりを創ろう(中学校2年生)(その1)
2008年 10月 06日
以前、お会いした時に、素敵な照明の作品を写真を見せてくださったのです。
そうしたら、最近の授業の導入を様子をくわしく教えてくれました。
とっても、素敵なのです。その内容を紹介することについて鈴木先生にご了解いただきました。私ひとりのものにしておくのはもったいないです。ちょうど私も、例年2年の題材としている、『あかり』の制作に取り組み始めたところです。
実物は、イサム・ノグチの作品や、民族店で見つけた東南アジアの和紙のあかりを見せたりしています。
『照明器具』なんていっちゃダメよ。『あ・か・り』ですよ。
もう、「あかり」の授業を始めて、10年ぐらいになるでしょうか。
私の導入をお知らせしますね。
1.美術室を暗くして生徒を待ち受けます。
2.わずかの廊下の明るさの中であいさつの後、裸電球を(40W)つけます。
・・・・「まぶしーいー」という生徒の言葉。
3.「そうだよなー、まぶしいよなー」
「このままじゃ、照明にはなるかもしれないけど、まぶしいだけで色気ないよねー」
4.両手で裸電球をおおって、光源を隠します。
「あーまぶしかった!」という生徒の声。
5.両手の指のすき間から光を漏らします。
いろんなもらし方を試すと天井にも指の影。
6.「これが『あ・か・り』さ。」
「『あ・か・り』っていうのはさー、どうやって光源を隠しながら、どれくらい光をもらすかってことなのよー」
7.裸電球に白い和紙をかぶせます。
柔らかな光・・・・「おおっー」の声が出たら大成功!
和紙の威力と日本の障子の威力についてひとくさり。
8.色和紙を光源にかぶせるとまたまた「おおっー」、まわりが光の色の世界に。
これまたうれしい瞬間。
9.様々な布をかぶせたり、いろんな色画用紙で被ったり、
キャバレー!なんて色も出ちゃったり。
間伐材のテープや包帯で包んだり、光を通さないもので囲ったりもします。
そうすると、天井に向かって光が伸びたり、
根元のすき間から光が漏れて、思わぬ模様ができたり・・・
楽しい時間が過ぎていきます。
10.いろんな素材を試して、いろんな作品を見せて、やはり最後は、
だから・・・
「『あ・か・り』っていうのはさー、どうやって光源を隠しながら、どれくらい光をどこから洩らすかってことなのよー」
ということになります。
つい、4日前にやった導入です。あと二クラスやります。
自分でも楽しみにしている大切な時間です。
様々な素材が、発想の拡がりを保障します。
まずはここまででいいかな。
(山崎感想)もう、メールを見てびっくり、こんなに丁寧に書いてくださって。まるで、授業を見たような感覚になりました。
偶然(?)にも参考にしている本が同じでした。でもこのような導入は考えていませんでした。ヒューマンな導入、参考にさせてうただきます。感謝。
☆あかりを創ろう(中学校2年生)(その2)