美術と自然と教育と

楽しみなスティーブジョブズの基調講演

　毎年楽しみにしている　Worldwide Developers Conference（WWDC）でのスティーブ・ジョブス氏の基調講演。いよいよ6月11日午前10時（日本時間12日午前2時）よりサンフランシスコにて開催されます。
　スティーブ=ジョブズのプレゼンテーションにはいつも驚きます。少ない文字のプレゼン画面。そして、その話し方。何か夢を与えてくれる感じがします。
　とにかくこのプレゼンは勉強になります。

子どもの絵をどうとらえるか…

　図工・美術教育の価値が充分に認識されていないその中の一つに「幼児の絵は未熟だから下手なのだ。だから教育の中で教えてあげないといけない。」というとらえかたがまだまだ多いと感じます。
　小さな子どもが共感を求めて絵でお話しているのに、周囲の大人が、そんな見かたしかしなかったら…。絵でお話してくれているのになあ。

　さて、そのためにもこのような誤解をとくための発信活動がとてもとても大事だと思っています。
　そんな中でアクセス１００万を誇る 「千里敬愛幼稚園」のwebサイトがあります。ここでは子どもの絵の指導から、見方まで膨大な資料を公開してくださっています。
　今年の１月「 「やっぱり幼児の絵はいいね。」でもちょっと考えてみませんか。」という記事を書かせていただきました。大変重要なことが書かれていますので、アクセスしていただきたかったのです。「園長の日替わり名画コレクション」がとてもとてもよくて、出来たらそのまま残してほしいと勝手にリクエストしてしまいました。　で、今園長先生が「名画コレクション」として公開してくださっています。あわせて幼稚園児の壁画もぜひご覧ください。ちなみに絵の好きな私の娘（中学生）はこの千里敬愛幼稚園の壁画を見て「いいなあ！楽しそうだなあ！」と目を輝かせていました。「今はこうかけないんだよね。いろいろなこと考えちゃって」

　あの絵には子どもの今があらわれています。上手に描くためのステップのためにとか、園の宣伝のためでもありません。子どもの今が大事にされています。
（名画コレクションはサイトマップから入り、「保育に携わる人達へのトップページ」の中にあります。）

☆ 是非見ていただきたい幼稚園児の絵←千里敬愛幼稚園

☆ KIDS ART LABO←千里敬愛幼稚園の描画を指導している大橋功さんのwebサイト。この内容であれば、もっとアクセスされるべきと思っています。こんなに充実した内容が無料で提供されているとは！

☆ これが幼児の絵！？　魔法の酒井式描画指導法←これは極端な例です。子どもの絵は未熟であるから、教えてあげるのが「指導」という考え方です。
　なお酒井氏描画指導法を批判したことから、私は 明治図書から発行されている雑誌で「この口汚いののしりは、全くデタラメの意見だった」と言われています。

☆ 鬼丸吉弘「創造的人間形成のために」←おすすめの本（中学校教師にもぜひ！）

新緑

夕張から岩見沢に抜ける道が好きです。新緑はたまらないです。本当にいろいろな色が存在しています。紅葉のようにも見えたり、複雑な色なのにどうしてこうも美しいのだろう？不思議です。

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自分の原点かなあ？

近所をドライブしていて、ふと、あぜ道に目がいきました。思い起こせば幼稚園から小学校にかけて夏休みはほとんど新篠津村で過ごしていたのでした。水田や畑が広がっていました。小さい頃の私は体が弱かったそうで、医師のすすめで、母の実家である新篠津村にあずけられている状態でした。健康になりましたが、小学校になったら自らの意志でずっとお世話になっていたのでした。
その頃は夜になるとそれこそ蛍が乱舞し、ウチワで落としてとりました。水田のあぜ道は最高の遊び場所でした。ドジョウもヤゴがたくさんいました。林ではクワガタもとりました。暗くなるまでずっと外で遊んでいました。馬も羊も豚もいました。
　なつかしいです。田んぼの中のあの水をたっぷり含んだ土の感触。それから近くにあった泥炭。さまざまな感触に触れてきました。自分の原点かなあ？そして感謝しています。
　これからの子どもたちにどんな環境を残しておけるか、自然もそうだし、泥や土の感触も。

☆ 時の流れを感じてしまいました

☆ 子どもの頃の思い出

今、やっていてつまらないなあと思っている人は？

　授業中「今、つまらないと思っている人は手をあげてください？」と時々聞いています。

この言葉を口にしたのは３０代の時でした。今も覚えています。聞く前は、一斉にたくさん手をあげたらどうしよう？なんて思ってドキドキしました。結果は数名でほっとしたのを覚えています。
　やはり自分で傷つきたくなかったのです。でも生徒の側にすれば、一生懸命になれない授業であったなら、それどころではありませんし。

　この、つまらないと感じる理由を生徒に聞くのははおすすめです。授業改善につながりますし。子どもの考えていることや感じていることがわかるようになるきっかけになります。
　おもしろくない理由を聞いて解決することもあります。普段は数人です。ゼロの時もあります。昨日は５人もいて、ちょとへこみましたけど、やはり思い当たることがありました。逆に思い当たるから聞いたのですが。
　おもしろくないと感じる理由（時によっては「今、困っている人は？」）を聞くと本当に勉強になります。授業改善だけではなく、子どもがちょっと行き詰まっている時なんかは、理由を聞いて解決することもあります。ここで果たす教師の役割は大きいです。

　同じように大事なのは子どもの手と目の動きや表情、しぐさなども注意深く見ることです。また、いいなと思った活動の姿をクラスの中で紹介したりしています。作品の評価ではなく活動の評価です。

選択教科の時間は違います。「つまらないものにするか、やりがいのある時間にするかは自分自身ですからね。」などと話しています。…とはいってもサポートはしますけれど。

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☆ どうしようか迷う…自分で決める

あなただからこそ描ける絵

　今日、授業の空き時間になぜか突然「あなただからこそ描ける絵」って言葉が浮かびました。
　今までも使ってきた言葉ですが、やはり大事だなあと思って研究のことをメモするノートに書きとめておきました。
　あたり前のことなのですが…。

（追記　2009.4）このあなただからこそ描けるというのはどちらかというと主題のことをさしています。一人一人が違う環境で育ってきています。感じ方、考え方が違います。だからおもしろいんですよね。

共に研究をできる楽しさ

　最近、 08年の全道造形教育研究大会やその他の研究などで、いろいろな方と関わりが出来てきました。最近では「 図画工作・美術なんでも展覧会」。自分にはないものを持っている方と共に仕事をできることはとっても楽しく、新鮮です。
　「いっしょに仕事が出来てうれしいですね。」なんて言葉を交わせるとは、なんとありがたいことでしょう。
　つながることは元気や力を生み出すと実感しています。

5月23日 中央教育審議会 初等中等教育分科会

5月23日　中央教育審議会 初等中等教育分科会 （第53回）が開催されます。とても気になるところです。教育について国の方でこうして大きく変えようとしている中ですからなおさらです。
　初等中等教育分科会は２月１４日に第47回が開催されましたが、その後は教育基本法がらみで「教育制度分科会」との合同会議となっていて、単独開催は久々です。
　
　1月26日に開催された 初等中等教育分科会（第46回）・教育課程部会（第3期39回）合同会議では例えば以下のようなことが述べられています。

「また、選択教科に加え総合的な学習の時間が導入され、教育課程が複雑化していることから、必修教科の時間を充実させることが適当との意見が大勢であった。」

「創造性をはぐくむ学習体験の充実（音楽、図画工作、美術等）やものづくりを支える能力や技能の育成（技術・家庭等）、家庭の在り方や家族の人間関係などへの理解（家庭等）について各教科等ごとに具体的な検討を行っている。」

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☆「ものづくり」という言葉について

☆ 北海道造形教育連盟に所属することを誇りに思います

☆ 「子どもにとっての貴重な時間」を見ていただけました

美術教育の「これまで」から「これから」を考える

昨年8月に女子美大で開催された、教育フォーラムの全貌が書籍となって刊行されました。私も参加させていただきました。
　女子美大ではこうして毎年開催する「教育フォーラム」の成果をこうして本として残していますが、このような取り組みは研究成果を広げるという意味で非常に大事だと思っています。
　参加されなかった方も、その内容を知ることができます。
　私もこうしてブログを運営してさまざまな情報を得ていますが、行ってみたい研究会もかなりあります。しかし、残念ながらその内容は参加できた人にしかわかりません。ですから、この手法は特に地方に住む者にはありがたいことです。


　入手方法ですが、書店に注文するか、直接出版社に連絡して下さい。価格は1575円です。（税込み）。紫峰図書様に直接電話されての注文が一番はやいです。

発行所　有限会社　 紫峰図書　
〒230-0041　横浜市鶴見区潮田町3-143-1
　電話　045-502-3955
　
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☆ 美術教育の「今」と「これから」←05年のフォーラム

☆ 美術教育のためのインターネットの活用

高校生がアートについて書く

　アートって何だろう？高校生が自分の体験をもとにして、その心を伝えるというコンテストがあります。今年はその第２回目。

☆ アートライター大賞

上記サイトに掲載されている高校生の作文からその出だしを、紹介させていただきます。ぜひ上記にアクセスし、全文を読んでいただけたらと思います。
　

「絵を描いていて、不思議な感覚に襲われることはないだろうか。自分ではなく、手の方が絵を描いていて、その手は自分でない何か別の意志が動かしている、というような。」

「美術の授業の中で、ソフィ・カル（1953年〜）の作品「盲目の人々」について話し合うという授業がありました。授業は「生まれながらに目の見えない人にとって美とは何か。」ということを想像することからはじまりました。」

（山崎感想）
　若者にアートについて考え、書く機会をつくるとい取り組み素晴らしいなあと思います。そして、その若者から大人も学ぶ、また授業をつくるうえでの参考にもなります。

〈関連サイト〉

☆ 筑波大学芸術教育学直江研究室